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兵庫県からのお知らせの「【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について」
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【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【閲覧数】1,911
2008年01月31日 09:55
中国産冷凍ギョウザに係る健康被害事例の発生について

中国産冷凍餃子が原因と疑われる健康被害事例が本県及び千葉県などで広域的に発生しています。
当該食品の流通経路については現在調査中ですが、県民のみなさまにおかれましては、現在回収中の当該品がお手許にある場合は、絶対に喫食しないよう、改めて注意をお願いします。

なお、これらの食品による健康被害が発生した場合には、医療機関で医師の診察を受けるとともに、保健所へのご連絡をお願いします。

■最新情報は兵庫県ホームページへ
http://web.pref.hyogo.jp/hw14/hw14_000000079.html


ジェイティフーズ株式会社(東京都品川区)が輸入した「冷凍餃子」を喫食した複数のグループ(兵庫県及び千葉県)で、健康被害が発生しており、これらの事例では中国の同一工場で製造されていることが判明しました。

このため、現在ジェイティフーズ株式会社が当該工場で製造された別添の全商品を対象として回収を進めていますが、県民のみなさまにおかれましては、現在回収中の当該品がお手許にある場合は、絶対に喫食しないよう、改めて注意をお願いします。



<兵庫県での事例>
 品名:冷凍食品「中華deごちそうひとくち餃子」
 輸入者:ジェイティフーズ株式会社
 輸入者所在地:東京都品川区大井一丁目28-1
 内容量:260g
 原産国:中国
 賞味期限:2009.1.1


<千葉県での事例>
 品名:冷凍食品「CO-OP手づくり餃子」
 輸入者:ジェイティフーズ株式会社
 輸入者所在地:東京都品川区大井一丁目28-1
 内容量:560g
 原産国:中国
 製造年月日:2007.10.20
 賞味期限:2008.10.20



その他回収品リストについては、下記「関連資料」の「ジェイティフーズ(株)回収品リストファイル(PDF)」をご覧ください。

○厚生労働省の情報(第1報)http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/01/h0130-1.html
○厚生労働省の情報(第2報)http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/01/h0130-3.html
○東京都の情報http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/hodo/presssh…hin080130/
○千葉県の情報http://www.pref.chiba.jp/syozoku/c_eisi/date/presuk…00130.html



<兵庫県での事例の概要>
平成20年1月5日(土)に高砂市内の医療機関から食中毒を疑う患者を診察した旨、加古川健康福祉事務所に連絡があった。

加古川健康福祉事務所が調査したところ、患者3名は、同一家族で、1月5日の夕食直後に、嘔吐、下痢、めまい、縮瞳等の症状を呈して入院していた。さらに、医療機関での検査(血中コリンエステラーゼの低下)等の状況から有機リン中毒の可能性もあり、事件性もあるとの判断から警察と連携して調査を進めてきた。

その後、1月29日(火)に兵庫県警から「科学捜査研究所で実施していた毒物検査の結果、有機リン系農薬成分であるメタミドホスが、患者宅に残っていた冷凍餃子の袋から検出された」旨の報告があった。

以上のことから、当該冷凍餃子の輸入元を管轄する東京都に通報するとともに、メタミドホスを原因物質とする食中毒の疑いで引き続き調査を実施している。

なお、患者3名は当初入院していたが、現在は回復し、退院している。

1 発生年月日(初発):平成20年1月5日(土)18時50分頃

2 摂食者数:3名

3 有症者数:3名(当初は入院していたが、現在は退院している。)

父母及び息子(51歳、47歳及び18歳)

4 死亡者:0名

5 主な症状:嘔吐、下痢、めまい、多汗、縮瞳など

6 原因食品(疑い):輸入冷凍餃子

7 摂食場所:患者自宅

8 病因物質(疑い):メタミドホス(有機リン系農薬成分の一種)

患者の胃洗浄液及び当該餃子の袋を検査し、当該餃子の袋のみからメタミドホスが検出された。

9 潜伏時間:0~1時間30分

◎メタミドホスとは

有機リン系の農薬の一種である。殺虫剤として使われ、野菜などに適用されている。しかし、日本では農薬登録されていない。

書き込み数は13件です。
[ 日付順 ] [ 投稿者順 ]
知事定例記者会見での記者との質疑応答
【返信元】 【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年02月05日 00:26
2月4日の定例記者会見でとりあげられました。

http://web.pref.hyogo.jp/governor/g_kaiken080204.html

Re: メタミドホスの浸透移行性の影響について
【返信元】 【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年02月02日 16:58
市民派化学屋@にしのみやです。

これまでの記者発表をまとめると、以下のようになります。

1.メタミドホスは中国でも使用禁止となっているが、まだヤミで使用されている可能性もある。
2.中国では、収穫直前と思われる状態の農作物に対しても、大量の農薬が散布されており、しかも農薬の種類や特性などを把握せずに使用していると見られるケースが多い。
3.メタミドホスは、天洋食品の工場内では、消毒(害虫管理)の目的を含めて使用されていないことを確認した。
4.一般的な農薬の使用方法や一般的な性質(表面への残留分)から考える限りにおいては、残留農薬の可能性は考えにくい。
5.針で開けたような穴があいたバッケージの発見事例があるが、被害者は全国で多数に及んでおり、何者かが悪意をもってコンタミさせたとしては、あまりにも被害規模が大きすぎる。

警察などは、「中毒の直接的な原因が残留農薬である可能性は低い」と見ているようです。しかし、メタミドホスの特性である浸透移行性から考えれば、

収穫直前に、規定濃度を超えるメタミドホスを含有する製剤を散布し、それが野菜の細胞内にまで高濃度の状態で浸透し、その結果、局部的に高濃度で残留した

という可能性も考えられます。
メタミドホスのような浸透移行性農薬は、植物体全体に移行するには、ある程度の時間を要すると思われますが、全体に行き渡ったり、洗い流し効果で表面に残留した分が落ちる前のタイミングで収穫され、工場までの流通ルートに乗ったのではないか

と、JPCCNでは推察しています。

参考として、日本の農薬取締法では、浸透移行性殺虫剤の場合、有効成分によって差はありますが、収穫日から7日程度前からは使用できないように使用基準が定められています。このことによって残留農薬そのものがなくなったり、それによるリスクが無視できるようになるとは考えにくいですが、そのような対策が行われている場合、浸透移行性農薬の有効成分が原因で中毒になるような可能性はほとんどないものと考えられています。
Re[7]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 Re[6]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年02月01日 19:54
こむさんさん、ナイスフォローありがとうございます。
再び、市民派化学屋@にしのみやです。

今回の「ギョウザショック」では、マスコミ報道でもメタミドホスという化学物質の試薬ビンと白色結晶を何度となく見せていました。でも、肝心な情報は見せていません。それは構造式です。
構造式は市民には関係ないと、いったい誰が言ったのでしょうか。化学は市民の健康と安全を守る市民生活のための生涯教育のテーマです。
昔、化学が今日のように発展していなかったころでも、いろいろと知恵を絞って生まれた生活技術が、今から考えると化学の理にかなっていたりするものです。そのような知恵をさらに発展的にするために、市民の間で化学の考え方を共有できたら、なんとすばらしいことでしょう。市民が化学の知恵で社会に向き合えば、偽装や食品汚染の問題なども、起こる余地さえも排除することができるでしょう。
昔からの生活の知恵も、料理のテクニックも、食品のコンタミ問題も、構造式で考えてこそ、見えることがあります。それが化学屋の世界だけのことなのだとすれば、それはとても悲しいことです。
今、あぐらをかいた食品業界や中国に対して、市民の強さを見せるときがきているのではないのでしょうか。

ごまかしの利かない、真の食の安全を実現するための「市民による知の戦略」について考える機運を高めていきたいものです。

余談ですが、マスコミ報道でよく映されていた、リーデル・デ・ハーンの農薬標準品は、(たしか、DDVPとペルメトリンだったでしょうか、)私も大学院時代に農薬成分の毒性評価で使用したことがあります。有機リン剤の農薬製剤は、合成時の不純物であるホスフィンオキシド類のためにニラの腐ったような異臭がありますが、たいていの場合、農薬標準品のような純品には、臭いはないのです。ホスフィンオキシド類を臭いとして認識できる濃度の閾値はかなり低いものと思われますが、それでも通常の有機リン剤残留レベルでは、不純物の臭気は感じることはまずありません。しかし、今回問題となったギョウザでは(不純物由来と思われる)異臭を感じたといいますから、この談話事実からも相当高濃度で残留していたのではないかということが推察されます。
Re[6]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 Re[5]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年02月01日 18:46
>そのような結果になるのは当然のように思います。
>ADIという値は、あくまでリスク評価の際に便宜上用いやすくする>ために、適当な安全係数を乗じているものですから、それを満たし>たらといって、その化学物質によるリスクに関して目をつぶってよ>いということにはならないのです。

 今回このデータを添付したのは、流通野菜等の農薬量と、今回中毒を起こした患者さんの摂取量を、冷静にみていただきたかったに他なりません。
 主旨は、後段部分にあります。
 こういった事を冷静に判断し、リスク評価ができるようになる。
 ただいたずらに、農薬や化学物質を忌避しない、正当な評価とリスクを考えるこういった姿勢が望まれることを訴えたい。
 市民派科学屋さんと考えは共通だと思っています。

<メタミドホスに関する残留農薬関連情報>
http://fcsi.nihs.go.jp/dsifc/servlet/SearchApp?key=…ndition=id

Re[5]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 Re[4]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年02月01日 14:25
こむさん、情報提供をいただき、ありがとうございます。
市民派化学屋@にしのみやです。

こむさんさんの発言
>  福岡市保健環境研究所の研究員さんが、市民派科学屋さんが指摘のアセフェートと今回の中毒原因とされるメタミドホスの市内流通品を購入し、農産品への残留農薬量を調査、研究されています。(2006年)
>
>  調査の結果、同品からの残留量は 0.4ng~1.4ngで、1日の通常摂取量から勘案しても、1日摂取量は安全上問題の範囲だったと結んでいる。

そのような結果になるのは当然のように思います。
ADIという値は、あくまでリスク評価の際に便宜上用いやすくするために、適当な安全係数を乗じているものですから、それを満たしたらといって、その化学物質によるリスクに関して目をつぶってよいということにはならないのです。
定量的リスクアセスメントというのは、一見すると科学的に厳密なイメージがあるようですが、適当な安全係数を乗じるということからもわかるように、実はロジックの面では非常にアバウトな側面もあるのです。

>  今回の中毒原因とされている、メタミドホスの致死量は、体重50Kgの人で、約1.5gとされており、今回の発症者の症状から考えると0.5~1g前後の喫食があったものと見込まれ、相当濃厚な付着があったと考えられているようです。
>
> それに対しての残留量の程度をどのように考えるかです。
> (排出されずに体内蓄積蓄積した場合を考えても)
> 致死といったカウントではなく、どの程度で体に対する長期影響がでるかといったことは人体実験できるわけでもなく、死に至らなかった方々の後遺症状から判断するのみなんでしょう。

そうなのです。これが毒性学の限界というものなのです。
致死量は、動物実験の半数致死量や疫学データから算定されますが、ご指摘のとおり、致死ということはあってはならないことであり、現実性に欠いたデータなのです(ほんとうに知りたい情報は、どの程度でどのような健康影響が想定されるかという情報)。
そこでその毒性学の限界をカバーする手法として、化学情報学的手法によるリスクコミュニケーションが有効とされています。
すでに禁止されたものを含め、毒性に関する既知情報の集成があります。そこからリスクコミュニケーションの対象とする物質に構造式などが類似した物質のデータを引き出し、そのデータから、リスクコミュニケーションの対象とする化学物質のリスクを予測するという手法です。

定量的構造活性相関という考え方もよく薬理学や毒性学でも使われますが、当方のJPCCN関西 神戸事業区で技術開発を行っているのは、定性ないしは半定量的な評価手法で、リスクコミュニケーション情報を導出することです。
Re[4]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 Re[3]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年02月01日 13:31
 福岡市保健環境研究所の研究員さんが、市民派科学屋さんが指摘のアセフェートと今回の中毒原因とされるメタミドホスの市内流通品を購入し、農産品への残留農薬量を調査、研究されています。(2006年)

 調査の結果、同品からの残留量は 0.4ng~1.4ngで、1日の通常摂取量から勘案しても、1日摂取量は安全上問題の範囲だったと結んでいる。

 今回の中毒原因とされている、メタミドホスの致死量は、体重50Kgの人で、約1.5gとされており、今回の発症者の症状から考えると0.5~1g前後の喫食があったものと見込まれ、相当濃厚な付着があったと考えられているようです。

それに対しての残留量の程度をどのように考えるかです。
(排出されずに体内蓄積蓄積した場合を考えても)
致死といったカウントではなく、どの程度で体に対する長期影響がでるかといったことは人体実験できるわけでもなく、死に至らなかった方々の後遺症状から判断するのみなんでしょう。

 
※ ng(ナノグラム)は10億分の1g
Re[3]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 Re[2]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年02月01日 10:14
おけいさん、こんにちは。
市民派化学屋@にしのみやです。

> 冷凍食品は、結構衛生面から信じられている反面、検査をしない安易さがあったかもしれません。

冷凍食品の化学分析は行われています。但し、
サンプリングは確率論的に均等に分布しているとの前提のもと、全体の約1割を採取し、さらにその一部をクロマトグラフ分析に供する、「氷山の一角のこのまた一角」法で行われています。
さらにいえば、分析スタッフの化学力にも問題があるのが現状です。食品の化学的コンタミネーション要素は、食品中の酵素の作用などにより、化学変化を起こす可能性があることも知られています。結局、化学情報学的バリデーションを行えば、過小評価している疑いがもたれたり、「何を見ていたのか」ということにもなりかねない場合さえあるのです。

> 私たち消費者としては、地産地消に励むことですね。

残念ながら、それだけでは解決にはなりません。
地産地消も大切な取り組みですが、それに加えて、化学的コンタミネーション要素の管理体制を整えたうえで、環境や健康に悪影響を与えない農薬を選択して防除暦を立てることで、科学的妥当性を保持しつつ、安全性と安定供給を両立する仕組みをあわせて実現することが欠かせません。
国産小麦の場合のように、検疫制度の関係上、国産品と輸入品との間で環境安全性(サステナビリティ)などの点で大きな違いがある場合もいくつかありますが、食品一般でいえば、国産だから安全といえる明確な科学的根拠は、今のところ、ないのです。

> 「食」に対して関心を持ち、注意を払うことです。
>
> でも、心配なのはこれからです。
> 輸入品が激減するななかで、国産品の高騰が危惧されます。

国産小麦の食パンにも(石油高騰の)影響が出始めています。
それでも、輸入品に比べれば、値上げ幅は小さいと思われます。
国産品に替える取り組みを行うのであれば、小麦を最優先で行うべきだと思います。
野菜については、国産品の方が多いので、産地についてはあまり気をつけることはないのですが、農薬は事実上、使い放題に近い状態です。
トマトの特別栽培の化学合成農薬使用履歴をみれば一目瞭然ですが、使用回数50%以上減でも、化学合成農薬の使用回数は20~30回くらいにもなります。たいていの場合、それぞれの成分を1~2回使用し、多くの農薬成分(十数種類以上)を使用している場合が多く、化学情報技術者にとって、最も悩ましい使い方をしてくれているのです(トホホ…)。ケイタイではぴとれ情報を参照(http://www.jpccn.org/m/ )する場合でも、20回くらいデータベースを参照したり、リクエストもしないといけないかもしれません。

まずは、市民が農薬使用の実態を知り、それら農薬成分の化学を理解することこそ、根本的な解決になるのだと確信するところです。
Re: JPCCN関西 神戸事業区によるメタミドホスのリスクコミュニケーション情報について
【返信元】 【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年01月31日 23:12
市民派化学屋@にしのみやです。

JPCCN関西 神戸事業区では、今回のギョウザ化学性食中毒の原因物質になったとされるメタミドホスのリスクコミュニケーション情報を緊急公開しています。

今回の問題の原因物質はメタミドホスと報じられていますが、これは似たものが存在しないような、特異的な化学物質というわけではありません。国内では、メタミドホスがN-アセチル化されただけのアセフェートという殺虫成分が今日でも多く使用されている事実をご存知でしょうか。例えば、スーパーマーケットで100円程度で売られているキャベツを見かけたとすれば、それにはほぼ間違いなくアセフェートが使われています。なぜなら、アセフェートは、土壌に撒いておいたりするだけでも、キャベツ全体に殺虫成分が行き渡り、しかも薬剤抵抗性を獲得しない限り、キャベツに壊滅的な被害を与えるとされるモンシロチョウやヨトウムシを効果的に防除でき、その結果、低いコストで生産できるからです。
中国でもメタミドホスは最近になって使用禁止になったとされていますが、メタミドホスはアセフェート合成における一段階手前の物質であることから、アセフェートよりも低コストで生産できるうえ、防除の作業性がよいために使われつづけ、今でもその惰性で、ヤミで使われているのではないかともいわれています。

メタミドホスだけが問題だとはくれぐれも考えないでいただきたいのです。もちろんメタミドホスは問題ですが、科学的に冷静に考えるならば、同様の分子構造をもつ有機リン化合物すべてを問題として再考すべきなのです。そのことは、JPCCN関西 神戸事業区のリスクコミュニケーション情報でも示されています。

国内の食品も含め、有機リン剤を食品(農産物)に使用することの問題について、この機会に考え、議論を深めていきたいものです。

●JPCCN関西 神戸事業区 化学情報技術センターによる有機リン殺虫剤(メタミドホス)のリスクコミュニケーション情報 URL
http://www.jpccn.org/cit/topics/30jan2008_1.html
Re: 【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年01月31日 22:32
市民派化学屋@にしのみやです。

今回のギョウザの件で、JPCCNにも大変な仕事が入ることとなりました。

この問題を一言でいうなら、「化学的プロファイルの把握(化学的コンタミネーションにかかるトレーサビリティ)に関する問題」です。
なぜ、その問題が起きたのか、答えは実は非常に簡単です。
流通の過程におけるステークホルダー全体において、どの食材に、どのような化学物質が使われているかという、化学的側面での品質管理に関しての無関心が、皮肉にもそのような事件を起こしたのです。報道でも、販売者が製品の化学的プロファイルの把握を怠ったことが、「消費者が異臭や異変を訴えても、その原因物質を把握しようとしなかった」という形で報じられています。
逆を言えば、流通過程に関わるステークホルダーが化学的要素を重視した品質管理体制をとっており、それを末端で支える市民も、日常接する食品の品質を化学のまなざしで見つめていれば、決して起こるはずのない問題なのです。

化学は難しいなどといっている場合ではありません。
食品の化学的コンタミネーションによる健康被害は決して起こってはならない問題です。でも、それに対して「中国がどうのこうの…」といったところで、中国はそれに対して何も答えないでしょう。中国のもっとも痛いところをつくことのできる唯一の戦略、それは、「市民による知的戦略」なのです。それを支える大きな公益業務を、今まさに、JPCCNが負っているのです。

ポジティブリスト制度は、うなぎの抗菌剤基準違反の続出などの形で、食品の衛生管理に対して杜撰な姿勢を貫いてきた中国にとって、大きな痛手になったといわれています。しかし、現行のポジティブリスト制度は、化学情報学的系統分類ロジックに基づくものではなく、あくまで一つひとつの化学物質に対して、機械的に基準値を割り振っているに過ぎず、そのうえ、それに沿っているかどうかの検証操作(実際にはせいぜい1割しかサンプリングされていないというクロマトグラフ分析などの業務量や実際に即した分析技術)に限界があるため、数多くの抜け道を狙われる可能性があるのもまた事実です。今回の事件は、その隙を狙われたといわれても過言ではないでしょう。

ですから、いつまでもコンタミがあるかもしれないという前提で分析をしたところで、何もよくならないというのは、当然であるともいえます。だからこそ、ポジティブリスト制度に化学情報学的な系統分類ロジックを導入すべきなのです。例えば、特定の毒性作用に関連性のある特定の分子構造を持つ化学物質に対して、包括的に規制をかけるというのが、科学的妥当性もあり、なおかつスマートな方法です。しかも、その方法を導入すれば、リスクコミュニケーションもスマートにできるため、市民の理解も高まります。

このように、化学情報学的手法が、食の安全の実現のためにできることについて、理解していただきたいと思います。
Re[2]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 Re: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年01月31日 13:22
こうりゅうびとさん
詳細な情報の提供、ありがとうございます。

冷凍食品は、結構衛生面から信じられている反面、検査をしない安易さがあったかもしれません。

私たち消費者としては、地産地消に励むことですね。
「食」に対して関心を持ち、注意を払うことです。

でも、心配なのはこれからです。
輸入品が激減するななかで、国産品の高騰が危惧されます。

Re: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年01月31日 11:51
まずは、今日の神戸の南京町などの人手が気になります。

また、今回のことでコープに対する信頼感が揺らいでます。
兵庫県内のコープでは信頼感を低下させることのないよう、早く手を打ってほしいですね。
Re[2]: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 Re: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年01月31日 10:43
本荘ケイさん、同感です。

日本のマスコミの取材に対する中国側企業の対応もいかがかとは思いますが、中国産バッシングが加熱しすぎると大きな風評被害に繋がってしまいます。ここは国民が冷静に対応したいものです。

だからこそ、このように行政がきちんとした情報をタイムリーに発信して下さることが大切なんだと思いました。
Re: 【現在の緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
【返信元】 【緊急情報】 食品による毒物中毒疑い事例について
2008年01月31日 10:25
餃子をはじめ中国料理全体の風評被害が気になります。
鳥インフルエンザのときの卵みたいにならなければいいけど。