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2017年08月15日 23:43
8月12日(土)、喜び勇んで「怖い絵」展に行ってきました。

怖ろしい血が滴るような絵画を想像していたのですが、実際は、もっと品格あるものばかり。そのまま応接間に飾れそうな作品です。

本当に怖いのは、描いた当時の画家の処遇であったり、描かれた人物の人生であったり、歴史的背景であったりします。そのような絵画にまつわる基礎知識を踏まえたうえで観賞すると、全く違った印象になりました。例えば、天使が描かれている絵。天使といえば愛らしいものだが、文字どおり「天の使い」であり、神が人間に罰を与えよと命を下せば、残虐な存在となります。妖精だってそうです。

天使悪魔妖精妖怪、これらの存在は、人々が貧困や病気や死などの恐怖から生れた形あるものです。恐怖の心が、想像力をたくましく膨らませ、後世に残る芸術を生み出しました。反対に考えると、暴力や戦争は、恐怖が生み出す負の結果といえるかもしれません。

今回の目玉作品、日本初公開の「レディ・ジェーン・グレイの処刑」。ジェーンは、両親ともに王家の血筋を持つ由緒正しき家に生まれた聡明で美しい少女。政略結婚で望まぬ男性のもとに嫁ぎ、政治と宗教のごたごたに巻き込まれ16歳でイギリス初めての女王となるも、たった9日でその座を奪われ投獄、処刑されました。運命に翻弄された彼女の史実を知ったうえで、この絵を見れば、なおさらにジェーンの清楚な美しさは胸に迫ってきます。

これから行かれる皆さまは、ぜひ、前もって調べてゆくか、または、有料マイクで吉田羊さんの説明を聞きながら鑑賞してください。素敵でかわゆいーと感じた絵が実は、怖い絵だったりするのです。

おかげさまで、素敵な休日を過ごしました。ひょこむ様、有難うございました。保♪

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