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大阪産業大学生涯学習論2025年度の「(2025/09/29)後期生涯学習論第2回目授業について」
「(2025/09/29)後期生涯学習論第2回目授業について」の書込一覧です。
(2025/09/29)後期生涯学習論第2回目授業について
【閲覧数】165
2025年09月24日 09:46
[反転学習用録画]


[前期授業録画]


9月29日 生涯学習論 第2回 講義について

 

 

9月29日の後期第2回 生涯学習論の講義については、以下の様に実施します。

(「事前の学習」+「対話による講義」+「事後の学習」と3段階で学びます)



【受講手順】
①《講義時間まで》
動画をメモ取りながら視聴する。(反転学習)
https://youtu.be/bFFAQZZ9ryY

 

②授業で使うパワーポイントに目を通しておく

余裕があれば、地域SNS「ひょこむ」内の授業のコミュニティから、前期の授業の録画を視聴してもらえると、理解が進みます。

https://hyocom.jp/community/?bbs_id=1410

 

③1979年に日本で初めて「生涯学習都市宣言」を行った静岡県掛川市について調べておく。

《受講当日》

④講義では、対話中心に進めていくので、発言のチャンスを得られるように努力する。

 

*発言したものは、「4得たこと・感想」の一番最後に、「発言しました。○○という内容について意見を述べました。」というように発言したことを明確に書いてください。

加点します。

 

⑤レポート課題をWebClassで提出する(提出は原稿をコピペし、テキストで書き込む)



◎WebClassでの書き込みは、翌々日(水曜日)23時59分まで可能です。(時間を外れると不可です)

* なお、10回まで書き込むことが出来ます。

* レポート評価について

現在、5点満点で採点しています。

3点を合格として、文字数や項目が不足している場合は減点します。

4点は、具体例を基に自分の意見の論が明確に通っている場合などです。

5点は、特別に主張が見られる場合です。ストーリー性や具体例など優れている場合です。

 

*コメントを頑張って返すようにしますので、採点後見てください。

 コメントについて意見や感想がある場合は、メールで教員に返信して下さい。内容によれば加点する場合があります。

書き込み数は2件です。
[ 日付順 ] [ 投稿者順 ]
(2025/09/29)後期生涯学習論第2回目授業の録画と要約
【返信元】 (2025/09/29)後期生涯学習論第2回目授業について
2025年09月30日 05:20



大阪産業大学 2025年度秋学期「生涯学習論」第2回講義報告書
実施日: 2025年9月29日(月)
テーマ: 「生涯学習」と「生涯教育」
担当教員: 和崎 宏 教授
講義動画URL: https://youtu.be/JK2Ducd86QI

本講義は、「生涯学習」をテーマに、個人と社会、そして現代社会における技術革新と文明の変化という、多角的な視点から「学び続けること」の意義を深く考察する内容であった。特に、前半ではレポート作成に関する具体的な指導と学生の学びの事例共有、中盤では文明論と情報技術の進展、後半では「生涯学習」と「生涯教育」の定義と、その実践例としての静岡県掛川市の事例が詳細に紹介された。

I. 講義ガイダンスと学びの共有
1. レポート作成および受講姿勢に関する指導
和崎教授は、授業冒頭でレポート提出と受講姿勢に関する厳格な指導を行った。特に、レポートについては「だんご文」(冗長で読みにくい文章)は減点対象となること、また対話した相手の氏名を明記すること、そして自身の経験に基づく記述を心がけるよう注意が促された。これは、単なる知識の報告ではなく、体験と対話を通じた「学びのプロセス」を重視する本講義の姿勢を明確に示すものである。

2. 学生の学びの共有:対話力マンダラチャート
講義では、第1回授業の課題として提出された、ある学生の「対話力向上」に向けたマンダラチャートが紹介された。このチャートは、傾聴、要約、フィードバック、記録といった対話の構成要素をバランス良く配置しており、「対話を自分の実践計画に落とし込む」という能動的な学びの姿勢が評価された。教授からは、「相手の強みを引き出す質問」を意識することや、毎回の対話で小さなテーマを決め、事後に振り返りの日記をつけることなどの助言が送られた。

II. 文明論と「第三の波」の到来
1. 教員の「人生を変えた一冊」から紐解く文明の変化
教員が自身の人生を変えた書籍を紹介するコーナーでは、和崎教授が『シリコンバレー・モデル』(加藤敏春他著、1995年)を、坪田教員のアルビン・トフラーの『第三の波』(1980年)を紹介した。

トフラーが提示した「第三の波」(情報革命)は、農耕文明(3000年前)と近代工業文明(300年前)に続く、人類史における第三の大きな変革であるという視点が共有された。この「第三の波」の先に、國領二郎氏が提唱する「サイバー文明」が出現しつつあるという議論が展開された。サイバー文明は、その統治(ガバナンス)や経済活動において、技術(デジタル技術)・富(信頼)・統治(プラットフォーム)が基盤となり、西洋文明とは異なる東洋的な世界観(儒教、仏教、アニミズム)をどのように反映させていくかが課題となる。

2. 「技術的特異点(シンギュラリティ)」と生成AI
現代における技術進化の具体的な例として、「シンギュラリティ」(技術的特異点)がすぐにそこにある未来として提示された。IoT、仮想現実、自動運転、メタバースといった技術群の中で、特に生成AI(人工知能)の定義と応用例が詳しく解説された。

生成AIの定義: 学習したデータを基に、新しいテキスト、画像、音声、動画などのコンテンツを自動生成する人工知能技術。

活用例: 文章作成、翻訳、プログラミング支援、デザイン制作など、多岐にわたる分野での作業効率化や創作支援に貢献する。

注意点: 情報の正確性、著作権への配慮、倫理的な使用、プライバシー保護が必須であることも強調された。

和崎教授は、AIが人間を模し、やがて人類を超える可能性について触れ、「思考しない人間は自滅か?」という鋭い問いを学生に投げかけ、自発的な学習の重要性を訴えた。

III. 「生涯学習」と「生涯教育」の根源
1. 定義の明確化
講義後半の核心テーマは、「生涯学習」と「生涯教育」の明確な区別であった。

「生涯教育」は、ユネスコ成人教育長であったポール・ラングランが1965年に提唱した概念であり、「現代社会の諸変化への適応」のため、「生活の準備としての教育」から「自己教育を中核とした継続的な学び」へと教育の使命が変化すべきであると訴えた背景が紹介された。

2. 生涯学習の先進事例:静岡県掛川市
生涯学習の実践例として、昭和54年に全国に先駆けて「生涯学習都市宣言」を行った静岡県掛川市の事例が詳細に紹介された。

まちづくりの特徴: 市民の主体的な参加を促す「市民募金」により、新幹線掛川駅や木造天守閣の復元を実現。また、「道徳を忘れた経済は罪悪、経済を忘れた道徳は寝言」という二宮尊徳の教え(報徳思想)を掲げる大日本報徳社の存在が、その精神的な基盤となっている。

市民参加の仕組み:

市民総代会システム: 地域の代表が市長や幹部職員とまちづくりのために話し合う仕組みで、中学生の公民の教科書にも採用されている。これは、二宮尊徳の「芋こじ」(芋がぶつかり合って互いに磨かれるように、自由に本音でトコトン話し合う場)の教えを現代に受け継ぐものと説明された。

地域生涯学習センター: 小学校区単位に設置され、地域住民が主体となって運営される学習・交流拠点であり、防災や福祉の拠点としての多機能も持つ。

生涯学習の5つの必要性: 元掛川市長の榛村純一氏の提言として、「学歴社会からの脱皮」「楽しむ・たしなむ生涯学習(自己実現)」「勉強を求められる生涯学習(変化への適応)」「高齢化に対する生涯学習(自己規律)」「まちづくりへの生涯学習」が紹介され、これらが掛川市のまちづくりの根幹となっていることが強調された。

IV. まとめと次週予告
本日の講義は、「自発する学習」と「意図的な教育」の違いを理解し、AI時代において「人となる」努力、すなわち自ら思考し、変化に適応する能力が求められているという警鐘で締めくくられた。

次週(10月6日)のテーマは「生涯学習とリカレント教育」であり、ゲストスピーカーとして創造社リカレントスクール大阪校校長の松村眞吾先生を招き、実際の社会で行われているリカレント教育について学ぶことが予告された。
大阪産業大学「生涯学習論」2025年秋学期第2回授業全体講評
【返信元】 (2025/09/29)後期生涯学習論第2回目授業について
2025年10月02日 09:28
大阪産業大学「生涯学習論」2025年秋学期第2回授業全体講評

今回、多くの学生が「学習=自分の内側から起きる変化のプロセス」「教育=その変化を社会が支える仕組み」と整理し、両者の相互依存(車の両輪)を押さえられていました。特に、経験—とりわけ失敗—を通じた行動変容という視点は「クリティカルシンキング(批判的省察)」の入口であり、よく掴めています。一方で、抽象的な定義にとどまらず、自分の具体的な経験(最近の挑戦やつまずき)と結び付け、因果の筋道を言語化できると、議論は一段深まります。「いつ・どこで・何をして・どう変わったか」を短い事例で示してください。

掛川市の「5つの必要性」では、「教育改革としての生涯学習」を挙げた学生が多く、学歴偏重からの脱却や大器晩成型の承認といった価値観の更新に共感が集まりました。
ここで重要なのは、理念から実装への橋渡しです。企業・行政・大学・地域コミュニティそれぞれのレイヤーで、

①現状の評価基準が何を強化し、何を見落としているか
②そこに生涯学習の成果(資格外の学び、地域活動、越境経験、ピアレビュー等)をどう可視化・証明するか
③導入時の副作用(形骸化、格差拡大、手続きの複雑化)をどう抑制するか
の三点を具体策として提案できると説得力が増します。

次回は「一つの施策」を選び、実装ステップ(関係者・資源・タイムライン・評価指標)まで書き切ることに挑戦してください。

新しい知識としてラングランの「生涯教育」を正しく参照できている点も評価します。抵抗運動の経験から、政治ではなく教育を社会変革の手段と捉えた史的文脈に触れる記述は、学術的根拠に基づく思考の良い兆しです。今後は、出典(書名・頁、講義資料名)を明記し、引用と要約を区別すること、さらに自分の立場を一文で宣言すること(例:「私は、生涯教育のコアは『自己教育力×社会の支援設計』の相互強化だと考える」)を心掛けてください。立場→根拠→反証可能性→再主張、の順に構成すると論証が締まります。

優れた疑問も複数見られました。生成AIの急速な発展が「変化への適応」をどう変えるか、大都市での市民総会モデル移植の可否などです。疑問の提示に加え、暫定仮説を示しましょう。

たとえばAIについては、学習サイクル(情報収集→解釈→統合→表現→振り返り)のどの段をAIに委ね、どこを人間が担うべきかを役割分担で提案する。

市民総会の移植では、条件差(規模・匿名性・移動コスト・ICT環境)を明示し、「小さな公共圏」から始める段階的設計(学区・研究会・企業内コミュニティでの試験運用→オンライン併用→相互評価)を描く。
こうした「仮説つきの疑問」は、ポジティブチェンジへ向かう実践的思考を加速させます。

形式面では、指定字数(800〜1,200字)を意識し、「定義→対話の要点→掛川の一項目を深掘り→具体策→新出語の整理→疑問と仮説→学びと次の行動」の流れで段落を組むと読みやすくなります。

新出語は自分の言葉で20〜40字に要約し、講義資料の用語集に紐づけると復習効率が上がります。AIの利用は許容しますが、出典のない断定や、生成物の丸写しは不可です。生成支援を用いた場合は「どの工程で・何を・どう使ったか」を末尾に簡記してください(例:「構成の叩き台作成にAIを使用、最終編集は本人」)。

総じて、本回は「概念の区別」を越えて「設計と実装」への一歩が問われました。皆さんの視座は高く、論点も鋭い。次回は一つのテーマを絞り、関係者を特定し、測れる指標とタイムラインを置く——ここまで踏み込めれば、学びは確実に行動へと接続されます。小さく確実に試し、振り返り、改善する。その反復こそ、生涯学習と生涯教育をつなぐ実践です。

和﨑