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大阪産業大学生涯学習論2025年度の「(2025/12/08)後期生涯学習論第11回目授業について」
「(2025/12/08)後期生涯学習論第11回目授業について」の書込一覧です。
(2025/12/08)後期生涯学習論第11回目授業について
【閲覧数】73
2025年12月02日 11:04
[反転学習用録画]


[前期授業録画]


2025年12月08日 生涯学習論(後期)第11回 講義について

 生涯学習論の講座を担当する和﨑宏です。
12月08日の前期第11回生涯学習論は、「『村を育てる学力』の思想から学ぶ生涯学習のあり方」について、畑井克彦先生から講義して頂きます。

(「事前の学習」+「対話による講義」+「事後の学習」と3段階で学びます)

動画をメモ取りながら視聴する。(反転学習)  
対面受講するまでに必ず見ておくこと。
https://youtu.be/dS4UhqdODGc

必ず、授業に出席してレポートを提出すること!!
レポートの冒頭に、対話相手の氏名と合い言葉を明記すること。
レポートを提出しなければ「欠席」
レポートの内容が、授業内の指示に従っていない場合は「0点」にします。
公欠・病欠については、授業前に事由を教員にメールして、後日提出の指示をもらう。

【受講手順】
(1)《講義時間まで》
コミュニティに添付された資料を読んで、動画とプレゼン(PDF)を視聴する。(反転学習)

《受講当日》
(2)講義では、対話中心に進めていくので、発言のチャンスを得られるように努力する。

*発言したものは、「4得たこと・感想」の一番最後に、「発言しました。○○という内容について意見を述べました。」というように発言したことを明確に書いてください。
加点します。

(3)レポート課題をWebClassへ書き込み提出する

◎WebClassでの書き込みは、翌々日(水曜日)23時59分まで可能です。(時間を外れると不可です)
* なお、10回まで書き込むことが出来ます。
*レポートのコメントを返しますので、採点後によく読んでスキルアップに役立ててください。

書き込み数は2件です。
[ 日付順 ] [ 投稿者順 ]
(2025/12/08)後期生涯学習論第11回目授業の録画と要約
【返信元】 (2025/12/08)後期生涯学習論第11回目授業について
2025年12月09日 06:47


生涯学習論 第11回授業要約

日程:2025年12月8日(月)
テーマ:東井義雄の『村を育てる学力』の思想から学ぶ 生涯学習のあり方

1. 授業の導入と趣旨:最終課題への視座としての「地域を育てる学力」
 本授業では、最終課題の提出が近づく中、「自分にとっての生涯学習とは何か?」を言語化する手がかりとして、東井義雄の教育思想――特に『村を育てる学力』の理念――を題材に深い考察が行われた。教壇に立った和崎は「学力とは何か?」という問いを学生に投げかけ、続いて「子どもを変えるには、まず地域が変わらねばならない」という東井の根本思想を紹介した。

 畑井は自身の48年に及ぶ教育実践の経験をもとに、「知識の伝達」にとどまらず、「社会を構造的に理解し、行動する力を育むこと」が教育の本質であると強調。その視座は、戦後の農村教育や地域開発にも通じるものがあり、学力とは単なる成績ではなく「社会の中で生き抜く知性と関係性」であると説いた。

2. 東井義雄の思想:村を捨てる学力/村を育てる学力
 授業の中心では、1957年に出版された東井義雄の『村を育てる学力』が取り上げられた。東井は、高度経済成長に伴って地方から都市への人口流出が進む中で、「村を捨てる学力」に警鐘を鳴らし、「村に誇りを持ち、村をより良くする力=村を育てる学力」の育成を提唱した。

 この思想は、今日の少子高齢化や地域格差の問題とも深く結びついている。畑井は、戦後復興期に村全体で取り組んだ麦の品種改良実験を例に挙げ、学校が生活の改善を地域に伝播させる「知の媒体」として機能したことを紹介。こうした実践は「生活の論理」と「教科の論理」が結びついた好例であり、生涯学習施設の在り方にも通じる視点である。

3. 教育と愛:「愛に立つ学習」とは何か
 授業の後半では、「学力」と「愛」の関係についても議論された。和崎は「学ぶことは愛することとつながっている」という東井の思想に触れ、アフガニスタンで医療と水路整備に尽力した中村哲医師のドキュメンタリーを例に、「愛に立つ学び」が人の人生にどのような変化をもたらすかを解説。

 畑井は、「汚い村を嫌うのではなく、その村をどう良くするかを考える力こそが本当の学力である」と述べ、子どもたちが誇りを持てる地域を大人たちが作る責任があると力説した。

 また、農業高校でのAI活用などの事例が紹介され、技術だけでなく「人と人とのつながり」や「地域の誇り」が伴ってこそ、真に持続可能な学びになると強調された。

4. 教育のメタ視点と生涯学習の本質
 学力とは単なる「テストの点数」や「偏差値」ではなく、「関係性を理解し、自らの力で変革していく能力」である。この考え方は、生成AIなどテクノロジーの急速な進展によって変化し続ける現代社会において、ますます重要性を増している。

 和崎は、島根県の隠岐の島で行われている「地域の変化によって子どもを育てる」取り組みを紹介。村の教育環境や社会構造が変わることで、子どもたちの学力・自己肯定感・地域愛が高まっていった実例は、まさに「村を育てる学力」の現代版といえる。

 坪田は「学力の向上とは、社会からの評価や信頼が変わること」でもあると述べ、地域と学びの関係において「人間の尊厳を取り戻すこと」も学力の本質であると加えた。

5. 今後への展望とレポート課題
 授業の最後には、以下のような今後のステップが提示された:

 最終レポートの作成:単なる知識のまとめではなく、これまでの学びを「自分の言葉」で綴ることが求められる。授業や対話、地域での経験などを振り返り、自らの人生観や価値観と結びつけてまとめるよう指導された。

 1月8日のチャレンジ発表会:学生の中からプレゼン希望者を募り、自身の学びを他者に共有する機会として設けられる予定。

 生成AIの社会展開の検討:教育・地域づくり・学習支援の観点から生成AIの有効な活用方法を考察・共有していく場が今後も求められる。

結語:東井義雄から学ぶ、生涯学習の原点
 今回の授業を通じて、単に「知識を得る」ことではなく、「地域とともに学び、愛し、育てていく」ことが生涯学習の根幹であることを、東井義雄の思想を通して深く理解することができた。村を捨てる学力ではなく、村を育てる学力へ。変化する社会の中で、自分の学びがどのように地域と関わり、未来を創るのか――学生一人ひとりがその問いに向き合う契機となる授業であった。
第11回目授業全体講評
【返信元】 (2025/12/08)後期生涯学習論第11回目授業について
2025年12月12日 06:38
◆「生涯学習論」第11回授業まとめ講評

2025年12月8日に実施した第11回の授業では、東井義雄の『村を育てる学力』を手がかりに、学力とは何か、そしてそれがどのように社会の変化や自らの生き方とつながっていくのかを、学生一人ひとりが対話によって深めていきました。本講評では、提出されたレポートと授業内の議論を総合しながら、本回の学びの意義を総括します。

1.「学力とは何か」という根源的問いへの手がかり

今回のペアワーク②では、「学力とは何か」「学力がどのように自分の価値となってきたのか」が主題となりました。レポートを読むと、多くの学生が「学力=テストの点数」や「受験のための能力」では説明しきれない、より広い概念として学力を捉え始めていることがわかります。

東井義雄は、学力を「村を捨てる力」にするのではなく、「村を育てる力」に転換する必要があると述べました。これは、学力を“他者より優位に立つための力”としてではなく、“自分と周囲の生活をより良くする力”として理解することを求めていると言えます。

レポートでは、学生自身が「現代を生き抜く力こそが学力であり、それが仕事や社会で信頼を得る基盤となる」と記述していました。この観点は、授業で扱った「教科の論理」と「生活の論理」の接続とも深く結びついています。学んだ知識を、ただ保管するのではなく、日々の生活や他者との関係に生かすこと――それが本質的な学力であるという理解が、多くの学生の中で芽生えつつあることが本回の成果でした。

2.生活の中で立ち上がる“学び” ― 経験に根ざす理解

ペアワーク③の「学校での学びが社会・生活につながった経験」では、学生が自身の具体的経験をもとに学びを再解釈する姿勢が見られました。

特に提出されたレポートの中で印象的だったのは、犬の骨格を学んでいた経験が、家族のパニック場面で冷静な判断と行動につながったという事例です。これは、単なる知識が役に立ったという話にとどまらず、学んだことが“いざという時に人を助ける行動”へと変換された象徴的なエピソードです。

これはまさに、東井義雄が強調した「生活の論理」と「教科の論理」が重なり合う瞬間です。授業スライドの“澄ちゃんの雑草調査”でも示したように、学びは本来、生活の改善や未来の行動選択とつながっているべきものです。
学生が過去の学習を “単なる学校の思い出”ではなく、“生きる知恵”として自分の中に再位置付けできている点は、生涯学習の観点から見て非常に重要な気づきであったと言えるでしょう。

3.「新しい言葉」を調べることは、思考の地図を広げること

レポート課題では、授業で出てきた「新しい言葉」を調べ、その意味をまとめることを求めました。今回の例では「ペスタロッチ賞」が取り上げられています。

学生は、賞の由来からペスタロッチの教育思想まで調べ、知識としての理解にとどまらず、「この賞がなぜ広島大学によって創設されているのか」という背景にも目を向けていました。これは、「見えているものだけにだまされない」「意味の世界をどのように広げるか」という学びの核心に触れる営みです。

“新しい言葉を調べる”という行為は、単なる辞書引きではなく、自分の認識世界を更新する行為です。未知の概念を知ることは、自分の思考の地図に新しい領域を描き足すことに等しく、その積み重ねがやがて社会構造を読み解く力へと発展します。

4.「社会変化の構造を見定める」とはどういうことか

学生から寄せられた疑問の中で非常に重要だったのが、「社会変化の構造をどう見定めればよいのか」という問いです。これは授業でも繰り返し扱ってきたテーマであり、まさにクリティカルシンキングの中心的問題です。

社会変化を“表面的な出来事”として受け取るのではなく、その背後にある要因・関係性・力学を読み解くこと。それが構造を捉えるということです。

「私が皆さんに伝えたい3つのこと」で示したように、
・自分の可能性を信じる
・関係性の視点で見直す
・社会変化の構造を見定める
という3点を行き来することが、生涯学習者としての姿勢です。

この問いを立てた学生はすでに、表層を超えて“見えない構造”を探ろうとしています。これは、学習の階型論でいう「わかろうとする」段階へ踏み込んでいる証拠であり、今後の思考の深化にとって極めて重要なステップです。

5.「村を育てる学力」を現代に読み替える

東井義雄が生きた1950年代の農村社会と、今日の高度情報化社会は一見まったく異なるように見えます。しかし、根底に流れる問題――地域の誇りの喪失、若者の未来への不安、学力の本来の意味の誤解――は共通しています。

授業で扱った『はぶが丘』の取り組みは、地域全体が学びの場となり、学校の学びが生活そのものを改善していった好例です。そこでは「教える者」と「教えられる者」の境界が曖昧になり、子どもも大人も共に学ぶ“学びの共同体”が生まれていました。

本授業で学生が語った
・AIを活用して学びを広げる
・学力を「生き抜く力」として再定義する
・学びを生活に接続する
といった視点は、まさに現代版の「村を育てる学力」と言えます。

生成AIや情報ネットワークが発達した現代においてこそ、
自分の学びが誰を支え、どんな未来をつくるのか
を意識することが、生涯学習の出発点となります。

6.レポート全体から見える“学びの質”的変化

今回提出されたレポートからは、以下のような学びの変化が読み取れました。

●①経験を“意味づけ”ようとする姿勢
自身の体験を単に説明するのではなく、そこにどんな価値があったのか、どんな構造が働いているのかを考えようとしていました。

●②他者の視点を取り入れる姿勢
ペアワークでの対話を通じて、自分の考えに新しい光を当てることができていました。

●③社会構造への関心の芽生え
“構造をどう見定めるか”という問いは、生涯学習者としての自立の方向性を示しています。

●④知識を“行動”へとつなげようとする意図
犬の骨格のエピソードを、自分の今後の行動に応用したいという意思表明があり、大変すばらしい点でした。

これらはすべて、“学びの主体化”が進んでいる証です。

7.最後に:学びを未来へつなげるために

第11回を通して、学生は「学力とは何か」という大きな問いに向き合い、その答えを自分の経験や社会の出来事と照らし合わせながら考える姿勢を見せてくれました。それは、テストや評価のための学習から「自分の人生を構築するための学習」への移行であり、生涯学習の核心です。

東井義雄は言いました。
「村が変われば、子どもが育つ。」
しかし同時に、
「子どもが変われば、村も育つ。」

皆さん一人ひとりが、自分の学びを言語化し、他者と共有し、社会の中で活かそうとするとき、周囲の環境にも変化が生まれます。学びとは、孤立した個人の営みではなく、関係性を通じて拡張するものだからです。

最終レポートや1月のチャレンジプレゼンに向けて、今回の気づきをさらに深めていくことを期待しています。
“学びを未来へつなげる力”を、これからも一緒に育てていきましょう。