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痛快な経済学批判の書だ。本書で筆者は、主流派経済学が、当然のごとく前提としている7つのテーゼに対して、徹底的な批判を加えることで、主流派経済学の限界と、その非科学性、イデオロギー性を明らかにしている。 例えば、アダム・スミスの「神の見えざる手」という市場の自動調整機能。スミス自身は、「国富論」でも限定的に使ったこの言説が、実際の市場の振る舞いとの整合性の検証もなく、いつの間にか、主流派経済学の確固たる原理として、理論構成の主柱となっていく。 あるいは、「供給は需要を生む」というセイの法則。経済データと全く整合しないこの法則を元 … [続きを読む] |
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