kobekokaです
JEARNメンバーの木原さん(福岡県)のメールを掲載します。
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福岡の郊外に住む木原と申します。何年かぶりの投稿です。
「生ゴミ-EM-野菜」談義に触発されました。すっかりご無沙汰のJEARNでしたが、こういう“談義”があると、ついうっかり?また手を挙げてしまいます。というのも、定年退職後はもっぱら、「畑作り→醗酵菌」に埋没していたからです。皆さんのお話では、この談義がSNSに移行されそうな情勢で、私の場合はその参入手続きができていないので、このままでは取り残されそうで、この際挙手だけでも……、というわけで。
先ずは、都市部の人も、教育関係者も生ゴミ堆肥作りの活動がされていることに驚き、うれしくなりました。特に、教師や学者・研究者の場合は理屈が分かったらそれでお終いという人が多く、都市部の人は上質堆肥が出来ても活用の場がない、ということで、ブームにはなるけどすぐ廃れるというケースが多いからです。JEARNの皆さんは組織力・活動力がありますから、裾野が広がり、発展されることでしょう。生ゴミで堆肥を作ろうなどということがJEARNの談義になることが意外だったのですが、私の認識不足だったようです。
ひとつ心配があります。EMは商品名です。ご承知のようにeffective microorganism = 有用微生物の頭文字をとったものですが、逆に有効な微生物の総称のつもりでEMというと商品名になってしまうのです。商品EM
には数十種類の有用微生物をミックスしたものですが、そこに含まれない物にもeffectiveなmicroorganismは存在します。何十種類をミックスしなくても、その中の代表的な微生物だけでも生ゴミ堆肥化は可能です。
EMの営業妨害をしているのではありません。心配なのは、EMの魅力にとり付かれた結果まるでその信者でもあるかのようにEM絶対の方が(少なからず)おられて、有効微生物活用に混乱が生じることがあるのです。私の場合も危うく信者になりかかりましたが、今では相対的な判断と活用ができるようになりました。参考までに、うちでは家庭菜園には商品EMは殆ど使いません。それなのに、飲料に、家内外の清掃には重宝しています。
かつて園芸教室で講話をしたことがあります。そこで不用意にも「EMの可能性と限界」を口走ったためにひどく攻撃されたことがあります。ご自身の信ずるところを否定されたととられたのでしょう。その剣幕にタジタジとなりました。いい商品ではありますが、絶対と信じ込まれるところにその限界を見せる、という皮肉なことになりました。
正直なところ、EMで生ゴミ堆肥を作っておられる人々にも失敗の経験があるでしょう。それには理由があります。有用微生物には嫌気性と好気性があって、商品EMは基本的に嫌気醗酵型です。だから空気に触れさせない(密閉する)必要があります。
だから生ゴミの水分を除去しておかないといけません。水分除去と密閉がルーズになると有害菌(いわゆる悪玉菌)が優勢となってカビが発生し腐敗します。生ゴミ堆肥資材として好気性微生物を使うものも市販されています。これだと密閉の必要がありません。水分の除去も必要ありません。もちろん醗酵のメカニズムと堆肥になった時点での肥料効果には差異があるものの、差し当たってはキッチンでの簡便さを優先するためには、好気醗酵の方が無難でしょうか。ところがうちでは200坪の菜園の肥料が必要です。夫婦二人の生ゴミでは足りません。
それで、商品EMも含めてあらゆる醗酵資材を試すことになっています(が、これは別の機会に)。
JEARNの先生たちに呼びかけ(お願い)したいことがあります。家庭で出来た生ゴミ堆肥を近くの学校に寄贈してください。
学校園に使ってもらってください。花でも野菜でも、これまでにない成長を見せて実感させて、先ずは先生たちの意識を変えてあげてください。そして、学校でも給食残飯や調理室の残渣を堆肥化する活動に引っ張ることはできませんか。こういう活動は「教育」でしょう? 環境教育ですか、食の教育ですか。
私は、これをJEARNでは国際理解の教育にリンクして欲しいのです。そうでしょう?
これって、国際教育でしょう!