昨日の「史跡巡りハイキング」は、近鉄竜田川駅から斑鳩の里まで歩きました。 たくさん撮った写真の中から42枚を選んでアルバムにしましたので、ご覧ください。
駅からしばらく町の中を歩いて竜田川のほとりに出る。橋詰に道標が3つ、いちばん大きなものには「弘化四年」の文字が見える。江戸時代末期に建てられたことが分かる。ここから川沿いの道を下流に向かって歩く。 竜田川は紅葉の名所で、小倉百人一首にも二首の歌が選ばれている。 ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれないに 水くくるとは (在原業平朝臣) あらし吹く 三室の山の もみじ葉は 竜田の川の 錦なりけり (能因法師) もみじの青葉が美しかった。 川沿いに設けられた遊歩道に入るといろいろな花も咲いていた。この白い花はスイカズラの一種か。 朱塗りの欄干がついた橋の名前は「念仏橋」。そのいわれは分からない。
この道は在原業平が河内の高安(八尾市)に住む思い人に会うために通ったといわれ、「業平道」と名付けられている。 川を覗くと変わった堰堤があった。巨大なゴムのチューブでできていて、中には水が充満していると思われる。 メンバーの大半は土木屋がだが、みんな河川工学は専門ではないので、この構造がどんなものか分からなかった。
田園地帯をしばらく歩く。道端にはスイカズラ、タチアオイ、シロバナタンポポ、カラーなどの花々が咲き、梅の実も色づいていた。
再び町に入り、旧街道を歩く。竜田神社でしばし休憩。ここの注連縄は左右非対称になっている。 境内の桜には宝石のようなサクランボがたくさん生っていた。
斑鳩町の町役場はなかなかいい建物だ。 町役場の向いにある「業平姿見の井戸」は思ったより水位が高かった。(手前で光っているのは蜘蛛の巣) ここから北へ入ってしばらく行くと、藤の木古墳の前へ出た。発掘調査のあと、復元されたばかりである。
古墳の見学はあとにして、弁当を食べるのに高台の公園へ行く。 途中に、八角形の屋根を持った亭(ちん)のあるお屋敷があった。門構えも立派で、ガレージには前衛生け花も飾ってあった。どういう人が持っているのだろうか。
高台からの眺めは、黄砂のせいで遠くがほとんど見えなかった。本来なら大和三山や三輪山も望めるはずだったが。 再び藤の木古墳へ戻る。途中の道端で、いっぱいに実をつけたコバンソウ(小判草)を見かけた。 藤の木古墳は、覗き窓から内部を見ることができる。
町へ下りて、3月にオープンしたばかりの「斑鳩文化財センター」(町立)を見学。藤の木古墳の出土品を中心とした展示がある。実物大の家型石棺の蓋も展示されていたが、その巨大さに圧倒される。
文化財センターの前庭に置かれた石棺(レプリカ)の前で記念撮影。 向いの畑の畔では、ヘビイチゴに真っ赤な実が生っていた。 水田では田植えの準備が始まっていた。
法隆寺に隣接する西里集地区を歩く。ここは宮大工の集落であったそうだ。
法隆寺へは西の門から入る。中門と五重塔を横目に見ながら、境内を横切る。 隣にある中宮寺も門前を見ただけで、法輪寺への道を急ぐ。
法輪寺へ向う途中にあった溜め池の岸にこんなものがあった。道端にあった石仏を集めて安置したものである。 法輪寺への道は長閑なものである。右には遠く法起寺の三重塔が望めるが、今回は時間の関係で割愛した。 道端では、紫の花をいっぱいつけたクサフジ(草藤)が繁茂していた。美しい花である。
時計を見ると既に4時半になっていたので、法隆寺の方へ引き返す。 法隆寺の背の高い築地塀を観察していたら、面白いことに気がついた。表面に木目模様がつているのである。木の型枠を用いて壁土を突き固めたものであろう。 門前の土産物屋の屋根を見たら、新しい建物だが、この地方独特の大和棟をもった建物であった。
これでハイキングは終了。ここからバスに乗って王子駅前まで行き、駅前の居酒屋で反省会をして帰宅の途に就いた。家へ帰ったら9時半を過ぎていた。さすがに疲れた。
朝(8時30分)の気温:18.0℃、湿度:94% 昨日の最低気温:17.4℃、最高気温:29.4℃、最低湿度:28%、最高湿度:80%
昨日は今年の最高気温を記録した。今日は朝から強風を伴う大雨で荒れ模様である。 |