昨日早朝、大垣市役所市民活動推進課市民協働係からメールが入っていた。平成18年度、(財)地方自治情報センターの支援を受けて開設され、昨年7月には1000名のユーザーを擁していた「おおがき地域SNS」の閉鎖と継承に関する案内だった。
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平成22年3月末まで運用しておりました「おおがき地域SNS」は、既にご案内のとおり、平成22年5月31日17時に閉鎖いたします。
今後は、大垣かがやきポータルサイトの「大垣かがやきSNSサービス」をご利用くださいますよう、改めましてご案内いたします。機能性・操作性の違いがあり、ご不便をおかけしますが、ご理解くださいますようお願い申しあげます。
大垣かがやきポータルサイトのURLは次のとおりです。
http://kagayaki.nisimino.com/
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ほぼ同じ時期にスタートした地域SNS仲間としては寂しい限りである。大垣市の場合、情報系の第三セクターが運営するポータルサイトのSNS機能に移行されるということなので、その人的資源の継承はある程度実現出来ようかと思えるのが救いであるが、四国のある自治体運営のサイトは引き継ぐ先もなく閉鎖に追い込まれた。これをみて、「地域SNSは衰退期に入った」という研究者もいるが、それは少し違うのではないかと思われる。
同じ「Open-Gorotto」をエンジンとした、「お茶っ人(京都府宇治市)」「e-じゃん掛川(静岡県掛川市)」「はちみーつ(青森県八戸市)」はもとより、老舗の「ちよっピー(東京都千代田区)」「おここなごーか(新潟県長岡市)」など、地域とのつながりを醸成しながらゆるやかに成長しているサイトは少なくない。これらのサイトの特徴は、開設からしばらくの間(半年から一年程度)続く成長期を過ぎた段階で、停滞期や衰退期に見舞われずゆっくり成熟期に移行していることにある。
この要因分析は今後の研究に委ねるところであるが、「まちづくりをよく知っている人たちが運営に関わっている」サイトは、この傾向が強いようだ。SNSはコンピュータネットワークという側面より、人のつながりとしてのネットワークの側面が重要で、これを育むセンスを持っている複数の人材がいきいきと活躍できるサイトづくりが重要であることに早く気づいてもらいたいと思う。
※大垣では、継承サイトのユーザー数は現在200人に達していない。