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2007年06月05日(火) 
 兵庫県域の地域SNS「ひょこむ( http://hyocom.jp/ )」は、OpenSNPを使った最初の実験サイトである。06年7月からmixiにコミュニティを設置して開発に関する意見交換を行い、06年9月には102名で試験サイトを利用。06年10月に381名の登録で正式にスタートした。その後、OpenSNPは、館山(千葉県)、伊丹(兵庫県)、上田(長野県)、横浜(神奈川県)、葛飾(東京都)、栃木県の各地でSNSプラットホームとして採用されている(07年5月現在)。

(添付)表3 OpenSNP採用地域の状況(07年5月末現在)

 表1で示したMLの中でもっとも活性化しているZIT-MLと、表3の中で稼働実績が長い兵庫と館山のブログのデータを比較したものが表4である。

(添付)表4 MLとOpenSNPのコミュニケーション活性比較

 参加者数を換算してZIT-MLと比較すると、スレッド数で兵庫は約16.8倍、館山は約25.7倍、コメント数で兵庫は約120.7倍、館山は約123.7倍となる。また、どれくらいの比率で活性化したメンバーがいるかの指標となるアクティブ率は、兵庫は約2.5倍、館山は約4.6倍ある。ひとりあたりの書き込み数のポスト率は、兵庫が約69.2倍、館山は約75.0倍で、コメントがつく割合であるコミュニケーション率は、兵庫が約14.5倍で館山が約9.7倍である。いかに地域SNS(OpenSNP)のコミュニケーション能力が高いかがわかる。

 一般的にSNSでは、ブログやコミュニティ、そしてメッセージ等による交流をひとつのサイト上で実現することで、相互のコミュニケーションは活性化しやすい。地域SNSではその上に、信頼感の高い空間を提供することと、実際の出会いの場や機会が実現しやすいので、従来の速度とは比較にならないくらい早く相互の紐帯(関係性)が深化する。当然としてコミュニケーションは質・量ともに加速的に深まることとなる。併せて、個人間の関係だけでなく、「場の信頼」が全体に醸成されてくると、発言内容もより社会的な話題が増加してくる傾向が見られる。

(添付)図1 会員数とブログ・コメントの推移

 図1は、ひょこむの会員数の増加とブログにおけるコミュニケーションの推移をグラフ化したものである。ここでは、ブログの書き込み数はほぼ会員数の増加と比例しているが、コメント数の増加の比率は更に大きくなっている。このグラフからも、地域SNSのコミュニケーション能力が高いことがわかる。

 いかにコミュニケーション能力が優れているからといって、あまり意味のないデータばかりでは、ツールとしての社会的価値は小さい。地域SNSのブログ(日記)でやりとりされる情報は、総じて個人的で意味がないと思えるものが多いが、普段のさりげない交流が、いざという時のセーフティネットになることは、災害被災時におけるコミュニティのふるまいを取りあげるまでもなく明らかである。また、インフォーマルな情報交流が基盤となって、フォーマルな情報の伝搬速度が変わることもよく知られている(ドン・コーエン,2003)。ブログでの活発な交流を個人的で無駄なものと切り捨ててしまうのは若干早計にすぎる。

(次頁添付)図2 会員数とコミュニティ書き込み推移

 図2は、会員数とコミュニティへのトピック設置とコメント数を比較したグラフであるが、コミュニティにおいてもブログと同様にコメントの伸長が大きいことがわかる。コミュニティはブログと異なり、決められたテーマに沿って話題が展開していくことから、個人的な書き込みは少なく、より社会的なコミュニケーションが成立していることからも、この傾向は注目に値すると考えられる。

閲覧数9,960 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2007/06/05 09:10
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