富士登山競走とは、そもそもどんなレースなのでしょうか。 富士登山競走は、昭和23年に第1回が開催されて以来、 今年で64回を数える、由緒ある山岳マラソン大会です。 標高770mの富士吉田市役所前をスタートし、 冨士浅間神社から中の茶屋、馬返しを経由して 吉田口登山道を通り、富士山頂の久須志神社がゴール。 距離は21kmとハーフマラソンの距離ですが、 高低差は日本最大級の約3,000mに及びます。 (山頂コースのほか五合目までのコースもあります。) このレースの最大の特徴は、ひたすら登りだけということ (そのため、日本一下らないレースと言われています)と、 4時間30分という制限時間。 通常の登山者が山頂までかかる時間は11時間ですから、 その約4割の時間で登りきらなければなりません。 傾斜を増す勾配、薄くなる空気、立ちはだかる砂礫と岩場。 過酷な状況の中、選手たちは自分の限界と向き合いながら、 制限時間内の完走を目指します。 そんなわけで、「富士登山競走の制限時間内完走」は、 「フルマラソン3時間以内で完走(サブスリー)」 「100kmウルトラマラソン10時間以内で完走(サブテン)」 とともに、 「市民ランナーのグランドスラム」と呼ばれているのです。 富士登山競走の公式HPをみると、 「富士を制す21km。 標高差3000m、気温差21度、完走率約50%。 ここには、過酷に挑む価値がある」 「制限時間4時間30分、 雲上のゴールに挑む日本最高の山岳レース」 「遥か山の頂上を目指し、富士の麓を駆ける」 「自然との闘い、自分との闘い、最終目標は、日本一の山頂」 「下界を見渡すフィニッシュを目指し、 制限時間4時間30分の壁を打ち破れ」 とあります。 今年の第64回大会は、東日本大震災で被災した方々や、 復興に向けて努力している多くの方々を、富士の麓から 勇気づけよう、というテーマで開催されました。 全ての選手たちのナンバーカード(ゼッケン)には、 「共に一歩、一歩前に進もう。がんばれ東日本。」 のメッセージが入っていました。 |