一昨日に続いて今日も京都へ行ってきました。岡崎公園(平安神宮のあるところ)の京都市美術館で開かれている「日本大判写真展」を観るためですが、そのあとは京都御苑の枝垂れ桜を観に行きました。
京阪電車が停電で一時不通になりましたが、それもすぐに復旧して予定より30分ほどの遅れで三条に着きました。 京都の街を歩いていると、いたるところで面白い風景に出合います。駅を上がって三条通を歩きかけたら北側に変わった名前のお寺がありました。浄土宗の寺ですが、「だん王」とは何なのか、よく分かりません。山門の表札には「法林寺」と書いてあるからそれが正式の名前だと思いますが、京都の人はたぶん「だんおうさん」と呼んでいるんでしょう。 向かい側を見ると、おかしなものがあります。学校のような建物の上に木造の火の見櫓のようなものが乗っています。前から気になっていたのですが、これは何なのか、いっぺん調べてみようと思います。 しばらく歩いていると、南側に大きな和風建築がありました。看板を見ると酢の醸造元のようです。まるで芝居小屋のように見えます。 北側には由緒ありげなお寺の門前に枝垂れ桜が満開になっていました。こういう風景は京都では珍しくありませんが、僕のような大阪人から見ると、《やっぱり京都やなぁ》と思うのです。
東山通を過ぎると岡崎公園は近いのですが、観光客の多い平安神宮の参道を通らず、手前の路地(ろうじ)を抜けて北へ歩きました。白川の縁に出ると、小さな橋が架かっていました。幅は90cmほどで、欄干も付いていません。京都にはこういう橋は珍しくなく、この川のずっと下流に架かっている「行者橋」という石橋もこんな感じです。川の縁にも柵はありません。これが大阪なら、市会議員や市民から《危ないから柵を付けろ》とやかましく言われることでしょう。どちらがいいかは別にして、僕はいい風景だと思います。 こうした京都らしい道を歩いて美術館に着きました。
写真展を見たあと、地下鉄に乗って烏丸今出川まで行きました。今出川通りに面して同志社大学がありますが、古いレンガ造りの建物と満開の桜がいい風景でした。 向かい側の京都御苑の石垣の上を見たら、薄紫のスミレがたくさん咲いていました。わが家の近くで見る濃い紫のスミレとは違って、葉っぱが短いハート形をしています。以前花背の山奥で見たタチツボスミレではないかと思います。 京都御苑へ入ると、園路に沿って植えられているソメイヨシノはどれもまだ蕾の状態でした。開花までもう3~4日はかかりそうです。
ところが、御所の北側まで行くと景色は一変しました。ここにはたくさんの枝垂れ桜が植えられていますが、半分以上の木が満開になっています。そして、これを見ようと大勢の人が詰めかけています。 人が邪魔になって写真が撮り難いのですが、なんとか何枚かの写真が撮れました。 枝垂れ桜の中に数本の山桜を植えた一角がありましたが、山桜も満開近しといった感じでした。
この桜をバックに記念撮影する人もたくさんいます。左の写真はインドかパキスタンから来られた観光客のようです。右の写真は2歳くらいの幼女と両親でしょうか、微笑ましい風景です。
ここで僕がいちばん気に入っている場所があります。北東の端にあたる近衛家の屋敷跡です。この中には入れませんが、日本庭園の池に向かって枝を伸ばす白い枝垂れ桜を見ることができるのです。 京都御苑の中で水面と桜の花を一緒に見られるのはここだけで、水面に映った花も風情があります。 また、幹が柵のすぐ近くにあるので桜の真下に入ることができるのもここだけです。
今日は京都の枝垂れ桜を満喫させていただきました。 |