朝日新聞が朝刊で連載している「敵がいる」シリーズ。第3回では沖縄が取り上げられていました。 昨今のナショナリズムの高揚を問題視した論調が基本になっているので、やや慎重に読み込む必要があると思いますが、オスプレイ配備撤回を呼びかけるデモに対して根拠のない噂をもとに攻撃的コメントを投げかけたり、断片情報を総意のように拡散する一般人。偏見と軽視の拡大が懸念されます。 現在も続く沖縄の辛苦に対する同胞としての理解より、他国からの脅威論に引きづられて「日本を裏切る沖縄」という論理が広がっているとしたら、わたしたちは沖縄に対して、再び大変な間違いを起こそうとしているのかも知れません。少なくとも、第二次世界大戦で捨て石となった沖縄を『日本』だと言うのなら、主権回復は「沖縄返還の日」の5月15日であるべきだったのではないか。歴史認識は、真摯に謙虚に振り返るものであるように思います。 |