「地域SNS」は、人間関係をより良くする為のツールですよね。
今は、人間関係自体が壊れかけていますので、地域で・学校でより良い人間関係の構築を考え教えるべきです。
人のやる事ですから情報の信頼性や互酬性にも限界がありますが、問題が起きたときこそ「人間性」が問われます。
過去の自分のブログを振り返って読んでいると、ときどきとんでもない内容の記述と遭遇して考え込んでしまうことがある。4年前にひょこむに書いた「地域SNSへの期待」というタイトルのブログもそのひとつだ。 http://hyocom.jp/blog/blog.php?key=108325 その内容は、総務省の「地域情報化アドバイザー全体会」において、当時、総務省情報通信政策室課長補佐だった佐伯千種さんを紹介されたところから始まっている。彼女のミッションは、総務省が毎年発表している「情報通信白書」の編纂。我が国おける情報通信の現状や実態を調査・分析し、まとめた統計資料だ。 http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ 前年度の特集では、情報通信を「経済力、知力、社会力」を増強する活動と位置づけて、その基盤となる要素を「投資(Investment)、協働(Collaboration)、電縁(Trust)」とし、地縁・血縁に電縁を重ねることで安心なネット社会を実現すると結んでいる。これを実際に実現する具体的な方策として「地域SNS」に着目したというわけだ。 佐伯女史は、地域SNSは「信頼と互酬性が相互補完するソーシャルキャピタル環境をネット上で創造するとともに、それを地縁・血縁・職縁・好縁などでつながるリアル社会の活動や生活と重ね合わせて、ゆるやかな横ネットワークを実現し、人的関係性を向上させることを通じて地域力を再生する」のではないかと考えていた。このストーリーは、当時はまだ未発表だった小生の博士論文のコンセプトとぴったり一致していた。 「ほどよく閉じたネットワーク」や「信頼と支え合いのゆりかご空間」を実現しようと、SNSエンジン「OpenSNP」を開発し、「ひょこむ」の運用を始めた頃は、その閉鎖的な運用方法や参加障壁の高さに「ネット社会は開放的で大規模な方がよい」とするネット有識者の人々に袋だたきにあった。この頃になると、ソーシャルキャピタル環境をつくるネットワークの運用手法が、少しずつ認知されてきていた。 しかし、「信頼と互酬性の規範が相互補完的に働く小さなネットワークをゆるやかにつなぐ」というOpenSNPのネットワークデザインは、この分野で最先端を走る地域情報化アドバイザーの面々ですら懐疑的な姿勢をとる人たちがほとんどだった。これもその後、「村つぎプロジェクト」などの活動や「電子国土功績賞」の受賞など、多方面で大きな評価をうけることとなって可視化されることとなる。 「地域SNSの効果を語り、体現していくことが、新しい社会づくりのための最良の方策」と書いているように、過去の自分が的確に未来を見ていたことに感心する。これからも、多くの仲間たちに支えられながら、未踏の大地の先にある「信頼と互酬性に溢れた地域社会ネットワーク」を目指して歩んでいこう♪ ※地域SNSが特集された情報通信白書は、平成22年度版です。 |