昨日は、JR大阪駅から「やっぱすっきゃねん」の出発メロディを聴きながら、環状線福島駅から西に徒歩2分にある焼き肉屋さん「哲しん」にうかがいました。こちらのご主人・齊藤哲也さんは、甲子園競輪を中心に活躍した元S級1班のエリート競輪選手。数々の輝かしい戦歴を重ねながも、40歳のときに「悪性リンパ腫」を発症。その後は抗がん剤治療を続けながらレース参加していましたが、再び発症し2003年7月31日に現役引退を余儀なくされました。
現役引退後に移植手術を施して、2006年3月開設のサテライト阪神(兵庫県三木市)のアドバイザーとなりましたが、同年12月18日に3度目の再発と診断されて、同職からも一時退かざるを得なくなりました(2010年4月5日に復職)。生体骨髄移植を施したが現在は5箇所に転移がみられるも、主治医が「生きているのが奇跡」というほど元気そうに頑張っておられます。競輪好きの人ならご存知かと思いますが、2005年より担当しているスポーツニッポンのコラムに、不定期ながらも執筆者として登場しています。
こんなご主人が2013年10月に、環状線ガード下に開店したお店が『焼肉 哲しん』。ネーミングは、競輪選手時代からのニックネームの「哲ちゃん」から。注目すべきは、福島区で現在唯一生食用牛肉(牛肉ユッケ、牛肉タタキ)の提供許可を取得しているところ。大阪市福島区、港区、西区、大正区、西淀川区、此花区の中でも、わずか4店目だそうです。福島駅からガードに沿って南側を西に歩くと「哲しん」の看板があります。小さな間口で競輪グッズが飾ってある入り口を2階にあがると、小ぎれいなボックス席と和室のフロアがありました。
5日ぶりの生ビールをオーダーして、あとは厳選おまかせコース。とりあえず「ナムル盛り合わせ」と「キムチ盛り合わせ」を少しつまみながらぐいっと♪。たった数日なのに、一口目は少し苦く感じてしまいました。
この前はいつ食べたのか、「まだらボケ」ではなくずいぶんと懐かしい感じのする「ユッケ」。一緒に「牛タタキ」が出てきました。素材の国産黒毛和牛は、オスよりもさっぱりとした脂身のメスのみを仕入れるなど、ご主人のお肉へのこだわりと心意気を感じられます。肉質の良さは、食べてすぐにその違いが分かりました。
「上塩タン」は、もう少し厚切りだったら感動がより大きくなったとちょっと不満。味は満足。 「S級カルビ」は食べ応えたっぷり、「S級ロース」は綺麗なサシにうっとり、とろける味わいを愉しめました。
圧巻は、鮮度のいいホルモンの盛り合わせ。「テッチャン」「赤セン」「ハート」「上ミノ」「レバー」「コリコリ」と、どれもそこいらの焼き肉屋さんでは食べられないクオリティの高いお肉でした。
これにごはんとスープとデザートのシャーベットがついて、大満足の夕食でした。 やはり、大きな障害を乗り越えて何かを極めた人は凄いです。お肉も感激しましたが、それよりご主人の生き方に感動したひとときでした。ガンに負けずにいつまでも頑張って下さいね♪
「焼肉 哲しん」 大阪府大阪市福島区福島7-2-12 06-6136-4919 営業時間 18:00~翌1:00(L.O.) 定休日 木曜日 JR環状線「福島」駅より徒歩約2分 JR東西線「新福島」駅、阪神「福島」駅より徒歩約8分 |