最近の通勤型電車を見ていると、セミバケットシートの車両が目立つようになりました。 (写真は京阪電車の車両)
このシートはフラットなロングシートと比べると座り心地のいいのが特徴ですが、最大の目的は車両設計時に想定した7人掛け、8人掛けがきっちり行われるように、隙間なく座れる構造にしたものと思われます。 ところが、こういう座り方をする人をよく見かけます。
この男性は、わざわざ山の部分にお尻を持ってきています。左の女性もカバンを横に置いているので、お尻は半分山の部分にあります。 《こんな座り方をしたら座り心地が悪いやろ》と思うのですが、彼らは鈍感なんかなぁ ・・・ こういう人が1人いると7人掛けのシートに6人しか掛けられないし、こういう人が何人もいる場合は5人あるいは4人しか掛けられないことになり、車両設計者の意図は全く達成されず、本来座れる人が立たなければならないということになります。迷惑な話です。 僕は、山の部分にお尻を持ってくると痛いと感じるように硬い構造にしてはと思うのですが、どうでしょうか。 もちろん、お尻の大きな人もいることですから、1人あたりの幅を少し広げることは必要だと思いますが、それで7人掛けが6人掛けになったとしても5人しか掛けられないよりはいいと思うのです。 なお、近鉄の車両で手摺の付いたものがありますが、これも両端の2つだけですからあまり意味はありません。また、大阪の地下鉄やJRの車両では縦の握り棒を付けて定員どおりに座らせようとしているものもありますが、これもあまり効果はありません。 鉄道会社もできるだけ多くの人に座ってもらえるように、いろいろと工夫をされているようですが、乗客の方がそれに無関心だというのは困ったものです。 見ていて思うのですが、座り心地が良かろうが悪かろうが、他人と体が触れることなく《余裕を持って座りたい》という、自己中心的な人が多いようです。全ては「譲り合いの精神」の欠如によるもので、斜めに座ったり、横に荷物を置いたり、大きく股を広げたり、脚を投げ出したりするのもそうだし、その結果として「優先座席」というものを設けなければならないというのも情けない話です。 こういうことを書く僕は変わった人間なんでしょうかね。 |