これはくずはモール内のトイレの洗面所です。 こうした施設内のトイレには、洗った手を風で乾かす機械(ウィンドタオルあるいはハンドドライヤー)を付けるのが当たり前のようになってきましたが、その多くは側面の壁か背面の壁に取り付けられています。 この場合、ウィンドタオルは洗面台から離れた位置にあるので、そこまで歩いていく間に濡れた手から水が滴り落ちます。床が濡れていると、それが水であっても汚らしく見えるし、利用者の多いところでは濡れ方もひどくなるから、靴によっては滑ることも考えられます。 ところが、ここの場合はそれが洗面台の横に付いています。 こうなっていると、水滴が落ちるのはごく限られた範囲で、床の濡れ方はずっと少なくなります。また、《どこにあるのかな?》と見回す必要もありません。 こういう設計のトイレはまだあまり普及していませんが、このモールと同時にリニューアルした京阪樟葉駅構内のトイレも同じ構造なっています。(駅のトイレにウィンドタオルが設置されていること自体珍しいことですが。) こうするためにはそれだけの面積が必要になるから難しい面もありますが、樟葉駅のように建物の改築の際にやれば難しいことではありません。 床の濡れ方が少なくなるということは利用者にとって嬉しいことですが、床掃除の回数を減らせるから、施設管理者にとってもメリットがあるはずです。 今や「トイレは汚い場所」というイメージではなくなりましたが、それを一歩進めて、この設計が標準タイプであるという時代になってほしいものです。 |