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2015年06月22日(月) 

「ソーシャルメディア・ベンチマークマトリックス」というツールの存在は、一般的にはほとんど知られていません。なぜなら、それもそのはず、関西学院大学総合政策学部「サイバー社会論」の授業で、2012年の履修生がワークショップして作り上げたソーシャルメディアの社会貢献を測る指標マップだから。

項目別にレベル0からレベル4まで5段階に分けられていて、それぞれできるだけ具体的な数値(データ)で判定ができるように評価が書き入れられています。レベル4は地域情報化が完成した状態、レベル3は現在の目標にする段階、レベル2はほぼ現状に近い状態というように、レベルが下がるほど地域情報化への寄与が少ないというようになっています。

この取り組みの手本となったのが、全米情報ハイウェイ(NII)の効果を全米の各都市に提供し、情報の偏在を抑制して地域活性を実現した「地域情報化ベンチマークマトリックス」。ほとんどゲームのノリですが、世界の情報化をリードしたツールに触れることで、今後さまざまなアイデアを起草してしれることを、若い彼らに期待して教材として使っています。

先週のサイバー社会論では、理想的な情報社会を構築するためにソーシャルメディアがどのような効果を及ぼしているかについて、評価し考察する作業を行いました。

デジタルネイティブで「失われた20年」の申し子である学生たちが、ICTが貢献する豊かな社会をイメージしながら評価する項目を抽出し、それに対して5段階でそれぞれの具体的な評価指標をまとめて一覧表を作成しました。今回の授業では、そのマトリックスに「ツィッター」「フェイスブック」「地域SNS」「Line」という代表的なソーシャルメディアの評価を乗せて行きました。

評価項目は、「01-リアリティ」「02-情報制御」「03-ビジネス利用」「04-教育利用」「05-年齢層分散」「06-老年者参加率」「07-滞留時間」「08-エリア内利用率」「09-アクティブ率」「10-つなかり数」「11-モバイル/PC比」「12-コミュニケーション量」「13-地域活動とのリンク」「14-幸福度」「15-互酬性」「16-信頼感」「17-グローバル性」の17項目。6グループが各メディアについて、達成度を議論して提出しています。結果はそれぞれのソーシャルメディアの特徴が概観できる一覧になりました。

また、特徴とは反対に「04-教育利用」「05-年齢層分散」「06-老年者参加率」「13-地域活動とのリンク」「16-信頼感」については、グローバルなソーシャルメディアではカバーできないことが学生らの評価で明確になりました。すなわち、QOLの高い豊かな社会づくりを実現するためには。この領域の高度化に役立つメディアの存在が不可欠であり、この他にも「安心安全(防災防犯)」とか「着地型観光」など検討されていない項目も含めて、地域SNSが果たすべき役割と連携の今後の考究・実践が重要であると考えられるといえそうです。

いよいよサイバー社会論も大詰め。人々に幸せをもたらすサイバー社会を構築していくには、どのようなプラットホームが必要とされるか。その設計と運用についてこれから議論を深めてゆきたいと思います。

閲覧数841 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2015/06/22 16:54
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