2015年7月提出の地元新聞社の未採用投稿 2本のうちのもう1本になります。 先月末、往復10時間で仙台・石巻方面にいきました。 夜間無人化駅問題で、秋田県湯沢市に行った帰り道に立ち寄った以来、実に仙台は11年ぶり。 目的は、4年ぶりに全線復旧の仙石線と同時に開業の仙石東北ラインへの乗車と、石巻から前谷地、小牛田、古川の各駅の風景を見ることです。 現地にいって一言。 復興はまだ道半ば という印象でした。 確かに仙台をはじめ主要地の中心街は復興は進んでいました。しかし、中心街から離れたところでは、4年前の傷が癒えていないという感じでした。 仙台から石巻までは仙石東北ラインを。 この鉄道は、仙台から塩釜までは東北本線、塩釜から松島の手前で仙石線と並行する箇所で渡り線を通り、高城町から石巻までの仙石線のあいだを指します。 東北線は交流、仙石線は直流のため、気動車で列車は運行。仙台から石巻まで特別快速で50分かかります。 今回、仙石線で最後に復旧した高城町から矢本まで。 一部、高台に線路が移転。その移転をしました東名や野蒜の2駅は駅舎は立派ですが、まわりでは住宅の土地造成がまだまだです。 さらに、海岸沿いの箇所は大変穏やかなたたずまいで、津波があったとは想像ができず。高台に移転した箇所からは、海岸の松並木の風景が。でも、その並木はところどころ、津波で失った部分がありました。 この区間の沿線にある農地。全く使われていない箇所が少なくなく、おそらく、津波で海水が浸かり、そのままにしての状態。 石巻から小牛田に向かう途中、石巻線の鹿又駅。駅近くには仮設住宅が複数ありました。まだまだ、厳しい生活をされている現状を目の当たりに。 1分停車でしたが、前谷地駅の風景を見ました。 この駅は気仙沼線の起点駅。この気仙沼線と大船渡線は現在も一部区間はBRTとうバス代行輸送のままです。 このBRT運転区間が、柳津から気仙沼だったのが、一部、前谷地駅まで最近、延長。 気仙沼線と大船渡線のBRT区間をそのままバス代行にするか、それとも鉄路を復活させるか、この7月に結論がでます。 前谷地駅には、 BRT延長でますます便利に という横断幕がありましたが、地元民の方は複雑な想いではないでしょうか。 小牛田駅は東北本線、陸羽東線、石巻線が接続する交通の要。しかし、東北新幹線が通っていないため、閑散としていて、駅のまわりの街の風景は寂しい状態でした。 小牛田駅から陸羽東線で宮城県大崎市の中心地の古川駅へ。 古川駅は東北新幹線の停車駅。小牛田駅とは異なり、街並みも人流れもかなりありました。 古川から仙台へは14分でいけます。完全な仙台の通勤圏の駅です。 石巻、前谷地、小牛田、古川にかけては平野で、この時期らしい緑の田園がしっかり見ることができました。 駆け足で仙台・石巻方面をまわりましたが。 あらためて現地に行きまして、完全な復興までにはかなり時間を要する現状を確かめることができました。 公共交通機関、特に鉄道がつながるというのは、いかに地域のあいだを確かなものにすることであること。 気仙沼線、大船渡線のBRT区間は是非とも鉄路の復活が望まれます。 東京から仙台までは、新幹線のはやぶさ・はやてで1時間30分。岩井の富楽里から東京までが高速バスで1時間20分。偶然にも走行距離は異なりますが、時間距離はほぼ一緒なんです。 |