智頭宿は、山陰から上方へと向かう主要道だった「智頭往来」の宿場町。江戸時代には、参勤交代で江戸へと向かう鳥取藩の最初の止宿で、藩主の宿泊や休憩の場となる御茶屋や奉行所、制札場が置かれていた要所です。 往来に沿うまち並みには、宿場町として栄えていた往時を偲ばせる町屋の建物や道標が今も残っていて、プチ・タイムトリップな散策を楽しむことができます。江戸時代に大庄屋を務めた旧家で、約3000坪という広大な敷地面積に40以上の部屋数を持つ邸宅と素晴らしい景勝の日本庭園がある「石谷家住宅」をはじめ、智頭産の大木を使用した重厚な造りの「米原家住宅」、明治30年代に建てられた和風建築「塩屋出店」など、数々の見どころに出会えます。 通り沿いの民家には杉玉が飾られ、“杉のまち”ならではの風情でお出迎え。「智頭宿 杉玉工房」では、この杉玉の手作り体験が可能。針金で作った球状の芯に杉の葉を1本1本差し込み、葉を丸く刈り込んでいくというもので、ボールのように刈るのが難しいながらも意外に楽しく、時がたつのを忘れるほど夢中になってしまいます。 |