「独裁者の同時代性!(><)」
先日、フィリピン大統領選挙でロドリゴ・ドゥテルテ氏なる人物が当選しました。発言が過激で、フィリピンのトランプとマスコミが面白おかしく揶揄していますが、その発言を聞くかぎり大変危険な人物です。1988年にバダオ市長になってから、彼の意を汲んだグループが裁判なき死刑執行を実行し、その犠牲者は千人を超えたとも報道されています。まるでナチ親衛隊を思い起こさせる組織です。こんな組織がバダオ市だけでなく、マニラをはじめフィリピンの津々浦々に配置されるのでしょうか。彼がフィリピンの独裁者とならないことを、切に望みます。
既に世界の大国の中で、G7以外の2国は国民の批判を許さない独裁体制の国になっています。アメリカ大統領選挙でも民主主義国家のリーダーとして到底相応しくない発言を繰り返すドナルド・トランプ共和党候補がジリジリとホワイトハウスに近づいています。欧州各国でも、移民排斥を主張する政治団体の勢力が増しています。
かつて、ドイツ、イタリア、スペイン、ソ連などの強国で同時に独裁者が国家を支配し、二度目の世界大戦に突入しました。独裁者がひとり生まれると、それに対抗して次々と独裁者が生まれるのでしょうか。人類の歴史には、経験したことを性懲りもなくまた繰り返すという特徴があると言われます。何度も同じ過ちを繰り返してはなりません。なんとかそれを止めなければいけません。
どうか、民主主義、基本的人権の尊重、男女平等、罪刑法定主義など人類の叡智である理念を守る政治的リーダーが選出されることを強く望みます。そのためには各国のすべての国民が冷静に政治的判断ができるよう、国内的、国際的格差を縮小して、人間として生きることができる生活を保証する社会づくりが必要です。極めて困難だと思いますが、富の民主的な分配に一刻も早く手をつけましょう。
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