なるほどぉ。。。
私の大学時代の卒論テーマの分野は"グラフ理論"でした。よく聞かれるのは「グラフ理論」って何?統計のグラフと勘違いされるのですが(>_<)。こたつさんの様に"数学的"と付ければ区別できますね。
今の私はもうなかなか理論が付いて来ないので、"出たとこ勝負"の実践派でしょうか(笑)
どうぞ、博士課程の研究がんばってくださいませ(^^)/
こんなところでオープンに書くとヤバイ気もしますが(笑)、今日は大学院の博士研究中間発表会でした。知らない人は知らないでしょうが、こたつは現役の大学院生でもあります。「ICTと地域ネットワーク」にいう大きなくくりの中で修士では「日本型ネットデイ」を考察し、博士では「地域SNS」を切り口にについていろいろとあるべき情報社会について思いをめぐらせています。 その中で、なかなか解消できない悩みがあるのです。発表をしてよく聞かれる質問が「あなたの研究分野は何ですか?」というもの。対外的に行われる学会発表では稀で、環境人間学という融合的学問を取り扱う自分の大学では「必ず」と言っていいほど質問を下さる先生があります。 今回の研究タイトル「地域を活性化する人的ネットワーク-地域SNSによるソーシャルキャピタルの創造」からわかるように、以前に誰かが開いた分野を更に深めるというのではなく、情報システム、社会ネットワーク、数学的グラフ理論、地域活性化、地域情報化などの分野を横断融合的に取り扱わないといけないので、どこにも足場をおいて論ずることもできる代わりに、どこに偏っても本来の研究の意義がズレるというジレンマに落ち込んでしまいます。つまり、従来の研究分野には収まらない新しい領域「(横断的)ネットワーク学」があればとそこにしか居場所がないのではないかと感じています。 しかし研究者としては、どこかに足場を置いてその学問の流儀で研究を進めないと「あるべき」研究スタイルとは認めてもらいにくく、自ずからいくつかの顔を持つ(またはどれかに絞り込む)ことが求められているのです。分離融合の研究科の方向性とはちょっと違うのではないかという素朴な疑問を胸に抱きながら、やっぱり(タコツボの中ではなく..あぁ、かいてもた)各分野を融合的に取り扱って社会にフィードバックしていくことが、求められているのではないかとつぶやく日々が続いています。 この延長戦上にあるのが、表題の「研究者と実践者の違い」です。フィールドを持ったり、開発系の活動に携わっていたりすると、どうしてもここがネックになることが多いと実感します。発表も自然と分析より成果に偏りがちで、これは反省しなくてはならないと感じています。今日などは「ひょこむのセールスしてる♪」なんていう(前向きな)批判を受けてしまいました。自分ではずいぶん注意していたつもりなんですが..(笑) ただ、研究者であることに執着してフィールドに足を踏み入れない(現場を知らない)学者が、果たしてこれからのあるべき姿なのか非常に疑問に感じています。現場を持っていると解るのですが、時代の流れはこれまで研究のために与えられていた「時間」を十分に与えてくれないほどの速度で変化しているものも少なくありません。わたしたちが身を置く「情報通信ネットワーク」においては、その影響をうける分野は大きく深く、かつ変化が速いという特性を持っています。これにいままでの方法論でアプローチすることがよいのかどうか..大変疑問に感じています。 研究者たちがすべて現場を持つ必要はないとは思いますが、少なくとも新しいアプローチが容認され、それを受け入れられる世界に変わることが求められているのではないのかと、感じざるを得ません。とはいえ、実践者である私達は、より研究者としての立ち位置を実感できるように視野を拡大する必要があります。まだまだ壁は大きいです。 |