ども。
わたしはオリンピックは若手のサッカー大会くらいの意識なので
何が何だわけわかめです。
木曜日からスイス東北部の村に行っていました。 目下、会社が夏休み中なので休暇で出かけたのですが、毎年この時期、スイスの国境を越えて30分ほどのオーストリアの村でウィーン・シンフォニカのコンサートがあるので、それを聴きに行くためにも、このスイス側のアッペンツェルという村に滞在します。 今回面白かったのは、スイスでのオリンピック放送でした。 私はオリンピックをかなり冷ややかに見ており、しかも今回は危機の真っただ中にある貧乏国ブラジルで、というので、なんでまたこんな時に分不相応なお祭り騒ぎを、と苦々しくさえ思っていました 金曜日の夜ホテルでテレビをつけると、ドイツの放送局では「もうすぐ開会式です」と報道していましたが、どうやらその中継は真夜中になりそうなので、もともと興味が薄かったことからサッサと寝てしまいました。 日本とブラジルのリオとの時差は12時間だそうで、帰宅したら友人からのメールに「土曜日の朝8時から実況中継を見た」とあったので、あ、半日違いか、これなら分かりやすいな、と思ったのですが、ドイツなど欧州国とリオとの時差は5時間。夜8時からの開会式はスイスでは翌日午前1時からになるわけです。 日曜日の朝、コンサートに行く支度をしながらテレビをつけて、スイス放送(SRF)を見ると、水泳の中継でなんと日本が1位と3位になってる。これにはもうびっくりで、誰よ、このハギノとかいう人、というのが私の反応でした。 だって、こちらでは日本のメダル候補の名前など聞いたことがないんですもの。 スイスではドイツとオーストリアの放送局はほとんど見られて、ドイツの国営放送でもユーロ放送でもオリンピックの報道はもちろんありましたが、私がSRFを好んだのは、報道する種目が全く偏っていないからです。 どういうことかというと、ドイツ放送では当然ドイツ選手が出場してメダルを取る可能性のあるスポーツに集中する。日本だって、出場選手がいないホッケーやヨットなんか放送しないでしょ。 私は2004年のアテネ・オリンピックの開催時、たまたま親戚の結婚式に招待されて1週間ほど英国にいたけど、その間テレビはずっとイギリス人が活躍しそうなスポーツばかり。 ところがスイス放送は万遍なく何でも報道する。 なぜかというと。スイスが参加してメダルをとれそうなスポーツ種目は、こと夏季オリンピックに関しては極めて限られているので、スイス人が参加するものだけを放送していたら、番組が成り立たなくなる。 だから公平に何でも放送してくれるのです。 開催直前までテレビも新聞もオリンピックに対してそっけない態度だったけど、始まったらきちんと律儀に報道してくれました。 おかげで日本の体操男子も見逃さずに済みました。 同じ時間にドイツ放送を見てみたら、砂だらけでビキニの女たちが飛びまわるビーチバレーなんかやってて、興味ゼロどころか、えらく汚らしくて慎みのないスポーツやなあ、とすぐチャンネルを切り替えたくらい。 男子体操は最初中国、ロシア、英国などのパフォーマンスを放送していて、下の方の順位を見るとロシアが1位で中国が2位になっていた。 あれ、日本は?と思いつつ、これは、まだ日本選手が登場してないのでロシアなんかが上位なのだろうと解釈。 ところがそのあとで日本が出てくると、あらまあ4位だって。だけどこれもあんまり意外とは思わず、ま、出だしがちょっとつまづいたからだろう、などと、またまた楽観的。 後で聞くと、日本チームは最初失敗が続いてかなり重苦しい雰囲気の中での競技だったとか。 そんなこととはつゆ知らず、私はなぜか勝手に「そのうち一位になるさ」と確信していたのですが、この勘違いが実は大当たりでした。 これはSRFの報道ぶりがかなり冷静かつ客観的だったので、日本の不利が気にならなかったためだろうと思われます。SRFとしては、どこが勝ってもスイスには関係ないですもん。 そして一位になった日本の競技は、この局の再放送でかなり細かく見られました。 開催前にスイスの新聞に、過去10回くらいの夏季オリンピックでの同国のメダル数が出ていましたが、金メダルは最多数で4個、全くとれなくて銀と銅でお茶を濁した大会もあったようです。 だけどスイスはそのことをあまり気にしていません。だって冬季があるから。 冬季オリンピックとなると、小国スイスとオーストリアは大したものです。人口に対するメダル数では多分上位3位に入るはず。(冬に強いのは他にスウェーデンとノルウェーがある。) そういえばオーストリア放送も見られたけど、報道ぶりはスイス放送と似ていました。メダル一つでも、取れたらラッキーくらいに思っているらしい。 ドイツは今までのところ、水泳でも体操でも、卓球やビーチナンタラでも全然さえないのですが、そのうち乗馬やボート漕ぎでいい成績を取るでしょう。 日本は得意の種目が最初に来たので、これから尻すぼみにならなければいいけど。 写真はホテルからの景色です。 最初のは部屋の窓から見た赤い列車。これはzosanのブログにも出てきましたが、私は怠け者なので写真撮影に出かけることはせず、見えたら撮るという横着な態度です。 このホテルの下の方に駅があって、山の方にあるその前の駅が出発駅。なぜこんなところに鉄道が、というzosanのご質問ですが、出発駅(終着駅)のそばに、1600メートルちょっとのエーベンアルプという山に登るためのロープウェイの駅があり、もちろん登山口でもあるので、結構観光客がやってきるのですよ。 二枚目の写真は鉄道とは反対側の、牧場の景色です。最後の干し草作りに励んでいて、スイス人って本当に働きもの。 上空にクラゲのように浮かんでいるパラグライダーは、エーベンアルプの山頂から飛んで来ます。 三枚目はアッペンツェルのお祭りの屋台でお菓子を売っていた女性。凄い美人なので、断って撮らせてもらいました。着ているのはこの地方の伝統的な衣装です。 |