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2017年03月13日(月) 

東本願寺の別邸として造られた渉成園(しょうせいえん)は枳殻邸(きこくてい)ともいい、東本願寺の門前から東へ200mほど行ったところに入口があります。

約35,000㎡(11,000坪弱)もある広大な敷地の70%が庭園で、主要な建物は西に寄せて配置されています。これは、東山を借景にして造られた庭を見るためかと思われます。(高い建物が多くなった現在、東山はほとんど見えなくなっているが、)

 

ここは庭だけが一般に開放されていて、建物の中へは入ることができません。

庭へは順路に従って北の入口へ向かいました。小道の北側に植えられた紅白の梅が花盛りでした。

中に入るとすぐ左側に池があって、池に面してL字型に配された2棟の建物がありました。写真左の建物が臨池亭(りんちてい)、正面が滴翠軒(てきすいけん)ですが、臨池亭の方は縁先が完全に水の上にあります。

 

 

池に流れ込む小川に沿って南へ行くと高さ3~4mの桜の木があって、何輪かの花をつけていました。色が濃いのでソメイヨシノではありません。エドヒガンかコヒガンか、それとも別の種類か、僕には分かりません。

 

 

桜の木の横に変った形の建物がありました。楼門のように下層部が抜けていて、上層部が部屋になっています。両側にある小さな小屋のようなところから階段で上層へ上がるようになっていて、その階段には屋根が架けられています。これは傍花閣(ぼうかかく)という名前が付いています。

その反対側を見ると、また変った建物がありました。三層になっていますが、壁も軒下も漆喰で塗り固められ、小さな窓には青銅製の扉が付いています。どう見ても土蔵ですが、こんな形の土蔵を見たのは初めてです。

 

 

傍花閣の後ろへ回って池の縁に出ましたが、完全に干上がっていて、池の底にひび割れが出来ています。

6000㎡ほどもある大きな池ですが、現在改修工事が行われているのです。

  

 

池の北側を進んでいくと、回棹廊(かいとうろう)と名付けられた屋根の架かった橋がありました。中央部分にバルコニーのようなものがあって、この部分の屋根は「唐破風」になっています。

この橋は、この池の中で最も大きな島に通じています。

 

島のいちばん高いところに縮遠亭(しゅくえんてい)という茶室があります。2棟が位置をずらして配置されていて、斜めの渡り廊下で結ばれています。障子の白さが目を惹きました。

 

 

主要な建物がある方へ戻ると、満開になった梅の横に「明治天皇御小休所枳殻邸」と彫られた石柱が立っていました。

その裏側へ回ると、巨大な車寄せを持った大玄関がありました。この前の門は閉め切られていますが、ここが枳殻邸の正門でしょうから、明治天皇もこの門を通り、大玄関から邸内に入られたのでしょう。

  

 

池が工事中で残念ではありましたが、知らなかった京都の一つを知ることができ、収穫の多い街歩きになりました。


閲覧数262 カテゴリ日記 コメント4 投稿日時2017/03/13 19:14
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