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2007年11月19日(月) 
 昨日はNTA(日本タンゴアカデミー)のイベント「関西リンコン・デ・タンゴ」が

開催され、私も参加しました。予定プログラムが終わったあとの番外編で、SP

レコードをクレデンザという名機で聴く機会を設けていただきました。

盤は日本の有名なコレクターで海外にもその名を知られたSさんが持参下さっ

たもので20枚近くあり、たっぷりと美しい音に浸ることができました。

そこで聴いたなかから私の大好きな歌を本日のタンゴにします。

”ロサリオ(サンタフェ州)のクンパルシータ”とも称されるほどの名曲です。

「ドゥエロ・クリオージョ(クリオージョの決闘)」という物騒な題名ですが、とても

哀愁に満ちた物語です。ふたりの男性が美しい娘を巡って命をかけて闘った

挙句ふたりとも死んでしまい、それを知った娘も自らの命を絶つという内容です。

摂津の国(東神戸)にも同じような伝説にからんで東西二箇所に求女塚という古

墳跡が残っています。自分を巡っての争いを諌めるために乙女が自殺し、若者

達もあとを追ったという話です。

ではYoutubeで観賞してください。
http://www.youtube.com/watch?v=bgpvnvDd0-Q

歌詞およびその意味は以下を見てください。

Duelo criollo  Tango 1928
クリオージョの決闘
Letra: Lito Bayardo /Música: Juan Rezzano


Mientras la luna serena
baña con su luz de plata
como un sollozo de pena
se oye cantar su canción;
la canción dulce y sentida
que todo el barrio escuchaba
cuando el silencio reinaba
en el viejo caserón.
穏やかな月が銀の光で照らすころ
古い館の中に静寂はみなぎり
辛さに啜り哭く甘く切ない歌に
界隈じゅうが聴き入っていた

Cuentan que fue la piba de arrabal,
la flor del barrio aquel que amaba un payador.
Sólo para ella cantó el amor
al pie de su ventanal;
pero otro amor por aquella mujer,
nació en el corazón del taura más mentao
que un farol, en duelo criollo vio,
bajo su débil luz, morir los dos.
その界隈の花であった娘は
ある吟遊詩人を愛していた
彼女だけのために彼は歌った
部屋の窓のもとで愛の歌を
しかし彼女への恋が更にひとつ
ならず者の賭博打ちの心にも芽生え
クリオージョ風の決闘で、街灯は見た
弱々しい光の下で死んでゆく二人を

Por eso gime en las noches
de tan silenciosa calma
esa canción que es el broche
de aquel amor que pasó...
De pena la linda piba
abrió bien anchas sus alas
y con su virtud y sus galas
hasta el cielo se voló.
それからというものは静かな夜になると
過ぎしあの愛のしるしのこの歌が忍び泣く....
悲しみに堪えかねた美しい娘はゆったり
大きく翼をひろげ純潔で綺麗なまま
空に消えていった....と


クレデンザの音を聴きたい方はこちらへ。毎月第二、四木曜にこの名機を使って

コンサートが行われています。

http://music.geocities.jp/kobeairi/

初めて聴いたときも今も身震いするような臨場感溢れる音です。ステレオなんぞ

は”まやかし”じゃないかと思いますよ。

閲覧数2,580 カテゴリ本日のタンゴ コメント2 投稿日時2007/11/19 08:51
公開範囲外部公開
コメント(2)
時系列表示返信表示日付順
  • 2007/11/20 07:54
    tococinoさん
    私はこの日初めて、タンゴのSP録音をこの蓄音機で聞かせていただきましたが、この音にはビックリしました。
    SP録音がこんなに臨場感あふれるの音だとは思ってもいませんでした。

    タンゴカブキさんにSPレコードのクオリティ、蓄音機の性能がそろって初めてこの音を聴ける、と聞きなるほどと、感心致しました。
    機会があればまた聴きたいものです。
    ご案内ありがとうございました。


    次項有
  • 2007/11/20 10:05
    tococinoさん

    まず針音がしないことに驚かれたと思います。
    あれは重たいサウンドボックスで針圧を高くしているからでしょうね。
    音質と音量のためならレコードが削れてもいとわないSさんに感謝です。
    そばで見てみると針先に白い粉が積もるように出てきてました。
    普通の蓄音機でも100回が盤の寿命らしいですが、
    あの蓄音機ではそんなにも使えるでしょうか疑問です。
    次項有
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