昨日は奈良近辺に住む友達3人を誘って薬師寺へ行ってきました。 薬師寺で最大の年中行事である修二会=花会式(はなえしき)を拝観し、境内に咲いている花々を見ようというわけです。今年の花会式は3月25日から31日までです。
花会式が行われる「白鳳伽藍」へは、南側の中門から入りました。ほとんどの人は駅に近い北側(裏口)から入りますが、本来は正門である中門から入るべきものなのです。
先ずは金堂に参内して本尊の薬師三尊を拝んだあと裏へ出ると、西塔の北西に植えられている姿のいい桜が満開になっていました。
このあと、大講堂で弥勒三尊を拝み、再建されたばかりの食堂(じきどう)を拝観して白鳳伽藍を出ました。 道路を横断して北側の境内に入ると、正面に満開の薄墨桜(うすずみざくら)が見えました。 この木は二代目の薄墨桜で、まだ若木です。 右に見える建物(本坊)の前に初代の薄墨桜があったのですが、3年ほど前から樹勢が目立って衰え、太い枝を伐るなどの手術が行われていましたが、その甲斐もなく、今年は抜かれてしまっていました。 それだけではありません。その向うにあった2本の枝垂れ桜もなくなっていました。いま問題になっている外来の害虫にやられたのかもしれません。
本坊の前から奥へ進んで「玄奘三蔵院伽藍」へ行きました。法相宗の宗祖である玄奘三蔵を祀る伽藍です。 中央に八角堂があるだけの小さな伽藍ですが、この時期は回廊で椿の盆栽展が行われていて、毎年楽しみにしています。
伽藍の後ろにある「大唐西域壁画殿」へ入って平山郁夫制作の大壁画を観たあと、再び白鳳伽藍に戻りました。 午後1時から「日中・日没法要」が始まります。金堂で行われる法要は「薬師悔過法要」と言い、一日に3回(深夜〜未明、日中〜日没、夜)、それぞれ2時間余りかけられます。 先導の僧侶に続いて雅楽隊、その後に、練行衆の僧侶たち、そしてこの日の奉納行事「献茶」に参加する石州流宗家の皆さんが続きます。
練行衆たちが堂内に消え、薬師寺管主・村上太胤師の挨拶を聞き終わったところで白鳳伽藍を後にして南へ歩き、駐車場の前にあるイタリアンレストランで遅い昼食をとりましたが、そのレストランの前で満開になっていた木瓜の花が印象的でした。
昨日の奈良は最高気温が24℃まで上がり、シャツ姿で腕まくりをしても、歩いていると汗ばむほどでしたが、とても爽やかな一日でした。 |