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2018年04月20日(金) 

 本と私との関係は読むだけの事で、それも新聞を読むようにして本を読んできた。目的は日本とは何かを知りたかっただけのことである。

 なにしろ私などの世代はへんてこりんな時代に青年として顔を出してしまった。二十三歳の誕生日があと一週間でくるという日ーー一九四五年、敗戦の日だがーーに、日本がひっくりかえった。昭和前期日本という、日本史の中で異形の国家が滅んだのである。

 このことは、しばしば書いてきた。実にばかな人たちが日本を運営してきた。

 

(日本人は、昔からこんな具合だったのか?)

 

と、思わざるを得なかった。昔は違ったのではないか。・・・

 昭和初年ごろから、同二十年まで、日本は特異な人達によって牛耳られていた。軍部が明治憲法の三権分立の建て方を、“高度国防国家”という新理念のもとで麻痺させ、統帥権(軍隊指揮についての根元的な権)を無限大解釈し、国家をその支配下に置くことによって、一種の国家社会主義形態に仕立て変えてしまったのである。こんな異形の国家はむろん日本的ではない。げんに日本史のどの時代にもない。

 国家が滅んだ反動として日本中に自国憎悪の気分がおこった。その気分が今も続いていて、戦後日本的な社会主義願望やコミュニズム志向になったように思える。そういうイデオロギーによる戦後の日本観も信じられなかった。単に戦前の裏返しに過ぎないと思ったのである。


司馬遼太郎
ワイド版『街道をゆく』36「本所深川散歩、神田界隈」

P347・348



そんな異形の国家を「美しい日本を取り戻す」、
戦前・戦中に対する真摯な反省を「自虐史観」、
などと妄言を吐く連中がいる。D.E.


閲覧数302 カテゴリ街道をゆく コメント4 投稿日時2018/04/20 16:59
公開範囲外部公開
コメント(4)
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  • 2018/04/21 08:51
    ども。
    「統帥権干犯」と騒ぎ立てたのは野党政友会の犬養毅と鳩山一郎ですぜ。
    ロンドン海軍軍縮条約に調印した浜口雄幸に対し軍は反発する。
    ここは権限争いだから当然と言えば当然。
    それを我が党拡大の絶好の機会と野党が便乗し火をつけた。
    で、国民はこれでスカッとしたわけです。気分爽快だと。
    次項有
  • 2018/04/21 12:24
    > かーりーさん

    当時の野党、メディアにも責任はありました。
    軍部を調子付かせたのは野党と新聞でしょう。

    トランプ大統領誕生に関して現代のアメリカのメディアにも責任が有ります。
    面白がって取り上げているうちに瓢箪から駒が出てしまいました。
    責任ある議会討論、報道が必要です。
    次項有
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