はい、挨拶はとっても大事だと思います。私の家庭は父母ともそういうことに頓着しなかったので、私も挨拶が苦手でした。仕事で行った先でも、最初の挨拶はいつもぎこちなく、辞去するときはできるならそっと知られずに出て行きたい、といつも思っていました。
でもこちらに来てみると、ドイツの普通の人はみんな朝、昼、夕きちんと挨拶するのです。(亭主の会社で挨拶しない人がいると、すぐ、あ、旧東ドイツ共和国から来た人と分かりました。その人たちも西にいるうちにちゃんと挨拶するようになりました。)
そして知らない人でも散歩道で行きかうと、こんにちは、とか良い一日を、と言いますし、カフェで隣合わせになった人も、さよならって挨拶します。ホテルもアットホームなところでは朝食の際にお互いにおはようございますと言います。
これには大いに反省させられ、今は朝起きたときの「おはよう」と寝るときの「お休みなさい」は、私も亭主も日本語で交わすようになりました。(いってきます、いってらっしゃい、ただいま、おかえり、もわが家では日本語です。)
ドイツという国で見習いたいことはあまりありませんが、このマメな挨拶だけは日本人にも真似てほしい。
ただ、ちょっと困るのは、知り合いだと、挨拶のあとに相手の名前を言わなければならないこと。おはようございます、クラウスさん、とか、さようなら、ミューラーさん、という具合に。
最初は特に名前が覚えられなくて、えーっと誰だっけ、と考えているうちに相手は行き過ぎる。
名前を言わないと、見知らぬ同士ということになるのです。日本人の特に男性は人の名前を覚えるのが苦手だから、ドイツではちょっと訓練が必要でしょうね。