今日は新潟県阿賀町の御前ヶ遊窟に行ってきました。 御前ヶ遊窟は新潟と福島の県境付近の井戸小屋山の東尾根の岩塔にあり、 悲運の将軍平維茂の夫人が隠れ棲んだとの伝説がある洞窟です。 (ちなみに「遊」というのは岩穴のことです。) 低山ながら、400mのスラブ一枚岩をよじ登る上級者向けの岩山です。 私は、打田鍈一さんの「ハイグレード・ハイキング」で、この御前ヶ遊窟を知りました。 岩場としては、表妙義縦走や戸隠西岳P1尾根などと並ぶ難易度です。 前日の金曜日に夏休みをいただいて、15時過ぎの新幹線で新潟入り。 駅前はちょうど新潟まつりで賑わっていました。 この日は新潟在住の友人とイタリアンレストランで会食。 翌日、朝早く出発しようと思ったのですが、天気予報をみると、 朝9時ごろまで雨との予報。 それなら遅めに出た方がいいや、と思い 、 ドトールでモーニングを食べ、8時20分にカーシェアの車で登山口へ。 駐車場には1台だけ車がとまっていました。 9時17分にスタート。雨は止んでいますが、足元は濡れています。 登山口には、「急峻な岩場などが連続する上級者向けの山です」 という看板が建てられています。 登山届を入れるボックスもここにありますが、私はネットで出しておきました。 あまり人が通っていなさそうな道をピンクリボンを頼りに進みます。 今回は、コースロストの危険性が高いかもと思い、 予めコースをeTrexに入れてきたので、GPSでもコースを確認できます。 沢沿いのへつり道は足元が悪く、草も生い茂っていて、時々足が滑ります。 ソウケイ新道との分岐を過ぎると、対岸に巨大な岩壁が登場しました。 「おー、これは絶景」と写真を撮ろうとしたら、カメラがありません! 途中のどこかで落としたようです(涙) 落とした場所に心当たりもないので、仕方なくあきらめました。 (というわけで、写真はネットから拝借しました) しばらくして、ザイルを持った高齢者の夫婦に追いつきました。 多分駐車場に停まっていた車で来た方でしょう。 ご主人はベテランのようでしたが、奥様は苦労していました。 お先に失礼させていただきました。 いくつかの渡渉を経て、シジミ沢出合に到着。 岩場を経て、いよいよ御前ヶ遊窟への400m大スラブ登りが始まります。 ピンクリボンとロープや鎖を目印にしながら、スラブの右側を登ります。 途中で薮に入ったりして、腕や脚が擦り傷だらけになりました。 だんだん高度が増してきますが、それにつれてガスってきました。 高度感が薄まるのはいいのですが、眺望的には残念です。 とにかく右、右、とピンクリボンを辿って行ったら、なぜか行き止まり。 eTrexで現在地をみると、あちゃー、ルートから外れています。 正規ルート付近まで一旦戻り、改めてピンクリボンを探し、 ようやく遊窟へのトラバースルートを見つけました。 やっぱりGPSを持ってきて良かった〜。 スタートから3時間で、何とか御前ヶ遊窟に到着。 人が立って歩けるほどの大きさの洞窟です。 残念ながら展望はなし。紅葉時に晴れていたら、さぞきれいでしょうね。 遊窟からさらに岩山の頂上まで登れるので、行ってみることに。 ここが今回一番の危険地帯でした。 滑りやすい岩山を、わずかなくぼみを頼りによじ登ります。 13分ほどで無事岩山の頂上にたどり着きました。 こちらも残念ながら眺望はなし。 あとは下り。ソウケイ新道からシジミ沢に下るのが一般的なようですが、 井戸小屋山を経て下った方が距離は長いが速いので、そちらを選択。 何もない井戸小屋山の山頂で稲荷寿しを食べてから、下山。 13時41分に登山口に戻ってきました。 車で七福温泉に向かい、七福荘で入浴(500円)。 ここは温泉の他に冷泉もあるのがグッドでした。 汗を流した後、食堂で冷やし中華を食べてから新潟駅へ。 車を返し、16時過ぎの新幹線に乗って、19時には自宅に帰り着きました。 危険な岩場を無事にクリアできて、ホッとしています。 カメラを落としたのは残念でしたが、まあ、命を落とすよりはいいでしょう。 登山用GPSのeTrexも道迷いの際に非常に役に立ったので、 今後はソロ登山の際には、出来るだけ携行しようと思います。 登山口 9:17 御前ヶ遊窟 12:17 岩山山頂 12:30 井戸小屋山 12:46(5分休憩) 登山口 13:41 走行距離 11キロ 走行時間 4:24 累積標高 679m 平均/最高心拍 132/160 bpm |