クラシック音楽の世界では、代役が起用されることがしばしば起こります。 指揮者が急病で出られなくなったとき、代役で振った若手指揮者が大成功を収め、後々「マエストロ」と呼ばれる大指揮者になったということもあり、オペラで主役を演じるはずであったソプラノが体調不良で歌えなくなったときに代役で出た新進の歌手が素晴らしい舞台を演じて、あちこちの歌劇場から引っ張り凧の「プリマドンナ」になるということも珍しいことではありません。 これらの代役が成功したのは、彼ら自身がそれなりの資質を備えていたことと、その資質を見抜いたプロデューサーの眼力があってのことです。
同様のことは料理の世界でもあります。 例えば、酢豚をつくろうとしたところ、肝心の豚肉がなかったので鶏肉を代わりに使ったら、酢豚とは違った美味しさの「酢鶏」が出来たというようなことですね。 今日もインスタントラーメン(袋麺)をつくろうと思ったらトッピングするものがありません。それで、焼豚の代わりにベーコンを使い、メンマの代わりに自家製の「なめたけ」を入れました。ベーコンは代役として可もなく不可もなくといったところでしたが、なめたけは代役として十分その責任を果たしたと思います。 台所には、いつでも代役をこなせる役者(=食材)が控えていると安心です。 (^_^)
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