Yahoo!ニュースより https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190406-0005014…7-yom-soci 「運転士は考え事…阪神、赤信号で時速80キロか」 この見出しはどうかと思う部分もあるが、それはさておき。 引き合いに出して悪いが、JR西日本のホームページでちょいちょい 公表されている停車駅誤通過の事案と一緒にしちゃいけないのは 停止現示だったという千船駅の上り出発信号機の外方(手前)で 止まり切れず冒進してしまっていること。 ATS非常ブレーキが動作し、運転士も非常ブレーキをかけたといっているので、 それでも止まり切れないというのは、あってはならない。 おまけに当日は晴れだったので、制動力は問題ないはず。 1988年の東中野駅追突事故は運転士がATSの警報を確認扱い後に 適切なブレーキ扱いをせず死者を出す事故になった。 今回は幸いにも先行列車がいたわけでもなく、 駅が高架上で踏切もないため、指令の指示の元に 退行してから運転再開で事なきを得たようだが、 点制御のATS-B(当時)とは違って阪神は軌道回路を使った 連続速度照査式ATSを使っていて、場内信号の注意現示でも それより手前でも速度が抑制できなかったということだろうか。 今までにあまり聞いたことがない事例だと思う。 阪神はもともと列車の種別が多いため、信号の現示にかかわらず トランスポンダを使って種別を地上設備が受信し、停車列車に対して 速度照査・停車予告をしているはず(現地を見れば看板や表示機があります)。 なぜこれらの誤通過防止策が奏功しなかったか、そして 防護柵の1つをうっかり突破してもATS非常ブレーキでちゃんと 列車を閉塞内で止めるというフェールセーフがなぜ成立しなかったのか。 大事故に繋がる悪い連鎖を断ち切るためにも、運転士個人のせいにせずにきっちり調べて欲しい。 |