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2019年04月30日(火) 

【企業のためのSDGs

 

 「ブラック企業排除」の背景にSDGs 企業は「本業」の力で課題可決に臨め
J-CAST ニュース - 2019/4/28

 


SDGsの前に発展途上国に目線を当てた「MDGs」があった(写真はイメージ)
 
SDGs(持続可能な開発目標=Sustainable Development Goals)にある「17の目標」には、平和や貧困、地球環境などのキーワードがあるが、それらの目標はそれぞれが連携していて、そのことがSDGsをわかりづらくしているようだ。

 

「2019年はSDGs元年」という、企業のSDGsの取り組み促進を提唱する伊藤園顧問の笹谷秀光氏とSDGsへの理解を深めながら企業の役割を確認する。
 
■「5つのP」は連携している
 
―― 「17の目標」にある「5つのP」が、それぞれ連携しているようです。

 

笹谷秀光氏「ええ。じつはSDGsの前に、『MDGs(Millennium Development Goals)がありました。これは2000年から2015年まで。発展途上国に目線を当てて先進国が応援するようなイメージだったのですが、SDGsを議論しているときに先進国も途上国も同様の課題があることに気づいたのです。そのため、二つ目の『P』である『Prosperity』という概念を取り入れることになりました。人類の繁栄の必須要素として、まずはエネルギー問題があります。これが、2番目の『P』の1番と7番の目標です。
たとえば、世界には電気のない、無電化地帯がまだあって、これがなかなか深刻なんですね。パナソニックは『ソーラーランタン 10万台プロジェクト』といって、ソーラーパネルにLEDライトをつけたランタンを作って発展途上国に支給しました。無電化地帯を応援する素晴らしいプロジェクトです。
その一方で、日本のような先進国では電源の安定、ブラックアウトがあっていけないので、今後の電源をどう確保していくのかというテーマがあります。これは再生可能エネルギーへの転換問題に当たります」

 

SDGsには「働き方改革」も含まれている(写真は、笹谷秀光氏)

 

―― 日本の「働き方改革」にあたる目標も含まれていますね。

 

笹谷氏「8番目に、『働き方』があります。働き甲斐のある職場づくり。これは日本では話題の『働き方改革』のこと。かつての奴隷制度のような、人間らしくない、人を人として扱わない働き方は許さないということですね。それで昨今のブラック企業は許さないという流れが起こっているわけです。
また、ここが大事なんですが、技術力と産業革新があります。これはイノベーションと創造性がないと難しい課題の解決ができない、このあたりが企業の力がなくしては成し得ないところです。SDGSは、企業が力を発揮してほしい、本業の力でいろんな社会課題を解決してほしいのです。たとえば人工知能(AI)とか、ロボットとか、IoT(モノのインターネット)であるとか、最新技術、また医療技術、それからインフラの整備と、あらゆることに企業の本業の力に期待しています。それを課題解決につなげていくのです。
それで解決すると、10番の世の中の不平等も撲滅されていくだろうと。11番に、『住み続けられる街づくり』がありますが、技術力を街づくりに応用しますと、みなさんの住んでいる町が持続可能になるわけです。これらが『繁栄』という視点で考えたときに重要な要素になります。
 
■地球環境をどのように守っていくのか

―― 地球規模の課題が含まれています。当たり前と思うような内容ですが、ポイントはどこですか。

 

笹谷氏「なんといっても、『Planet』、地球環境で重要な要素が気候変動です。なかでもCO2(二酸化炭素)排出量の問題が看過できないところに来ています。身近なところでいろいろな異常気象が起こっているのを肌身に感じはじめていると思いますが、世界中で気候変動対策を本格的に実行するときなのです。そこは『待ったなし』だと思いますし、企業が取り組めることがたくさんあるのだと思います。
この課題を身近なことに置き換えると、その一つが12番の『つくる責任、使う責任』になります。読者のみなさんの立場でいえば、モノをつくる方も、使う方もいますよね。ここで大事なのは、使う方はつくる方が持続可能なつくり方をしたモノを選びましょうということ。それが使う方の責任になります。だから、社会や環境にいいモノを選びましょうと。なので、たとえば資源のリサイクル、循環型社会の構築が必要になりますよね、となるわけです。
14番に『海洋生物の保全』、15番には『生物多様性の保全』があります。人類だけでない、地球上の多様な生物と共生していきましょうという、しごく当然のことです。
これらが地球環境の必須要素ですが、仮にこれがうまくいったとしても、次の『peace(平和)』が確保できていないと、世界は崩壊します。平和にはルールを守りましょうという、公正性が伴わなければなりません。ルールを守らない世界は、治安は荒れ、健全な社会や市場が育ちません。つまりコンプライアンス(法令順守)も、ここに含まれます。 そして、こうした課題はとても難しく複雑なので、みんなで連携を組み、その仕組みを考えていきましょうということで、5つ目の『P』の『partnership』の目標があるのです」

 

SDGsは世界193か国が決めた「地球が生…通言語

J-CAST ニュース - 04月25日
SDGsは世界193か国が決めた「地球が生き残る」ための共通言語
2019/4/25

 

   SDGs(持続可能な開発目標=Sustainable Development Goals)に取り組む企業が増えている。というより、いまや企業経営にSDGsは欠かせなくなってきているといったほうが正しいかもしれない。

 

   SDGsにある「17の目標」には、平和や貧困、地球環境などのキーワードがあるが、それらは企業活動を続けるうえでも無視できなくなってきている。企業のSDGsの取り組み促進を提唱する、伊藤園顧問の笹谷秀光氏は「2019年はSDGs元年」という。シリーズSDGs【企業編】のトップバッター、笹谷氏とSDGsへの理解を深めながら、企業の役割を確認したい。

 


SDGsは地球が生き残るための「共通言語」

 

■「17の目標」を分解して理解する

 

   ―― SDGs、持続可能な開発目標と聞くと、なにやら難しく感じます。どのようなことなのでしょうか。

 

笹谷秀光氏「『開発』と聞くと、発展途上国のインフラ整備のようなイメージを抱きがちで、イメージが湧きにくくなっているのですが、まろやかに言えば、社会や環境の課題に対して、どのように持続可能な価値観を見いだしていくか。換言すれば、『持続可能な未来づくり』というふうにとらえていただければよいと思います。
そのためのやるべきことのリストを国連の場で、193の国と地域が侃々諤々、2013~15年まで3年もかけて議論して定めたものです。『持続可能な社会づくりのための共通言語』、羅針盤のようなものだと思っていただけるとわかりやすいと思います」


―― 「17の目標」を定めています。平和や環境といったキーワードがありますが、どこか「今さら」といった感じがあります。それは企業が利益に目を奪われ、なんら対策をとってこなかったから、今なにかをすべきということなのでしょうか。

 

笹谷氏「それはですね、古くは1987年頃、『サステナブル・ディベロップメント(持続可能な開発)』で、持続可能性ということが初めて提唱されたことに端を発します。世の中の持続可能性を考えないとよろしくないのではないかということで、ずっと議論してきましたので、おっしゃるように『今さら』という感じを持たれる方が多いんですね。
まだ世界には複雑な課題を抱えている国々もあるし、日本でも先進国特有の課題を抱えているので、改めて洗い出されて、集大成がされたとみていただければいいと思います」



SDGsの「17の目標」 

 

―― 「17の目標」項目を、どのように理解すればいいのでしょう。

 

笹谷氏「17個の項目を学んでいくには、構造で理解していくのがいいですね。『5つのP』で集約されています。これは国連で現下の地球上の課題を、すべてを洗い出してみたら、『5つのP』の項目が危機に瀕していることがわかりました。
その一つ目が『People』です。人間は元気か、大丈夫か。2番目が『Prosperity』。人類の繁栄が今後も続くだろうか。3番目が『Planet』。地球は元気か、大丈夫か。4番目は『peace』。平和は確保できているか。5番目は『partnership』。みんなの連携は大丈夫だろうかと。
逆に言えば、この5つが危ないぞ、いよいよもってなんとかしなければならないという結論になり、その『5つのP』それぞれに、何をやれば危機から脱することができるのかを整理しました。2015年にでき上りましたが、そこに長期的な視点を加えて2030年を目標にしたんですね。そのぐらいのスパンで考えた時に、この『5つのP』を確保するにはどうすればよいのかを集約しています」


■Peopleの「P」は「貧困ゼロ」を目指す

 

―― 具体的に、教えてください。


笹谷氏「たとえば、一つ目の『P』のPeopleは、発展途上国では子どもが生存の危機に瀕していることから、まず解決しなければならないのは貧困だと。それで『貧困をゼロ』に、が目標1になっているんですね。2番目は『飢餓をゼロ』に。食べるものをキチッと確保できるか。これは農業の持続可能なシステムも含まれています。3番目は『健康』であること。この必須3要素が洗い出されて、こうした課題をきちんと学ばなければ、将来につながらないということで、4番目の『質の高い教育』が設定されているわけです。
教育というのは、学校教育もその一つではありますが、職場での訓練や研修、最近話題のリカレント教育、生涯教育なども含め、みんなで学ぶことを目標としています。アクティブラーニングのように考えて、きちんと自分の力にできるように学ぶ。学んだ結果、その過程で5番目の『ジェンダー』、平等も大事であることがクローズアップされてきます。発展途上国における女の子への虐待は絶対に許されません。一方、先進国では男女平等。日本では女性活躍になりますね。そして『P』の6番目は、世界的にみると『水』なんです。水とトイレ。これがないと衛生環境が悪い。これら6つの項目は人類が生存するうえで必須とされています」

 

 

プロフィール
笹谷 秀光(ささや・ひでみつ)
伊藤園 顧問 CSR/SDGコンサルタント

1976年東大法卒。77年に農林水産省入省。2005年環境省大臣官房審議官、06年農林水産省大臣官房審議官、07年関東森林管理局長を経て、08年に退官。伊藤園入社。10~14年取締役、14~18年常務執行役員。18年5月から、現職。
19年4月から、社会情報大学院大学客員教授。
31年間の行政経験と10年のビジネス経験を活かし、企業の社会的責任、地方創生などのテーマを考える。特に企業ブランディングと社員士気の向上を通じて企業価値を高めるための理論と実践について、アドバイザー、コンサルタント、講演などを幅広くこなす。

 

【シリーズ SDGsを知ろう!】

ピコ太郎が推進大使を務める「SDGs」って、なあに?
2018/11/ 5 11:45


閲覧数49 カテゴリ共生社会、反貧困、起業、産業、企業 コメント0 投稿日時2019/04/30 20:14
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