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2019年05月15日(水) 

大阪の伝統野菜に「大阪しろ菜」という青菜があります。

伝統野菜と言えば「京野菜」があまりにも有名ですが、大阪でも江戸時代には多くの「大阪野菜」が作られていました。30年ほど前、仕事で大阪の古地図(江戸時代)を見ていたら、地図の中に大阪名物として野菜の名前が列挙されていて、天王寺かぶら、田辺大根、勝間(こつま)なんきん、毛馬胡瓜などとともに大阪しろ菜の名前もありました。

当時大阪市内で作られていたこれらの大阪野菜は、明治以降の市街化の進展によって、現在ではそのほとんどが生産されなくなりましたが、しろ菜だけは近郊の農地で栽培が続けられています。

 

ところで、このしろ菜に似た青菜に「小松菜」があります。小松菜は江戸の伝統野菜(小松川辺りで作られていたところからその名がある)ですが、現在では全国各地で栽培されています。この点では、京野菜であった水菜が全国制覇したのと似ていますね。

 

しろ菜と小松菜はどちらもアブラナ科の野菜で、形もよく似た「しゃもじ形」をしています。

しかし両者の特性はかなり違います。

しろ菜は繊維が軟らかく、クセのないあっさりとした味です。また、軸の部分が白くて、加熱して緑色が濃くなった葉の部分との色の対比がきれいです。

一方、小松菜は繊維が硬く、多少の青臭さと苦味があります。また、軸も緑色なので、加熱すると全体に緑色になります。

こうした特性の違いは調理法にも違いが出てきます。

味の好みは人によって異なりますが、僕の場合は以下のように使い分けています。

 

【しろ菜】

軟らかさ、クセのない味、軸の白い色を活かすため、上方風の薄味・薄色に仕上げるのがよいと思います。

その代表的なものが煮浸しで、合わせるものは薄揚げかきくらげ入りの白天(写真)が適しています。

しろ菜はさっと茹で、吸物より少し濃いめの味をつけた出汁で一煮立てしたあと冷まします。味付けは薄口醤油と少量の味醂を使います。

 

【小松菜】

どちらかと言うと野性味のある野菜なので、薄味の煮浸しなどよりも関東風の濃い味が適していると思います。油との相性がよく、炒めることで美味しくなり、硬い繊維も軟らかくなるように思います。

写真は、平天(さつま揚げ)とともに、きんぴら風の炒め煮にしたものです。味付けには濃口醤油と味醂を使いました。

 

浪花生まれのしろ菜と江戸生まれの小松菜、形は似ていても性質は全然違います。

小松菜は一年中出ていますが本来は冬野菜、これに対してしろ菜は夏野菜という違いもあります。

こうした「違い」を知ったうえで調理すると、より美味しく食べることができるのではないでしょうか。これも「料理の楽しみ」の一つです。


閲覧数24 カテゴリお父さんの料理 コメント2 投稿日時2019/05/15 07:26
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定年退職して17年、しかし40年やってきた土木屋魂は未だに消えませ…
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