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2019年05月19日(日) 

ネット上に大量拡散される#disinformation(偽情報)やデマ。真偽が定かでない情報を見極めた上、拡散を食い止め、民主主義を守る方法をご覧ください!

https://secure.avaaz.org/campaign/jp/disinformation…_briefing/

レポート:
差し迫る偽情報の脅威。
わたしたちはいかにして身を守るべきか


みなさん

今年1月に就任したブラジルのボルソナロ大統領と比べれば、トランプ大統領など、まだマシかもしれません。ボルソナロ大統領は独裁者たちを賛辞した上、同性愛の子どもは袋叩きにすべきだと発言、さらにはアマゾン熱帯雨林での森林伐採を進めようとしているのです。

トランプ大統領と同様、ボルソナロ氏も選挙前の世論調査では当選の見込みゼロ。にもかかわらず、この番狂わせを可能にした秘密兵器とは何だと思いますか?

それは偽情報です。

ボルソナロ大統領の支持者らは、ソーシャルメディアのフェイクアカウントからネットデマを大量に流すことで、世論に混乱をもたらした上、人々に不信感を植え付けたのです。これは効果抜群でした!ボルソナロ大統領に投票した人の大半が、「対立候補は小児性愛者である」といったデマを信じていたことが、世論調査で明らかになったのです。

しかもこれはブラジルに限った問題ではありません。世界中のどこであれ、またいかなる政治信念をもっていようと、わたしたちは皆、偽情報と無関係ではいられないのです。これは現代の民主主義に突きつけられた、もっとも深刻な脅威です。そして偽情報を食い止めるには、その脅威についてよく理解しないといけません。

偽情報について知っておくべき5つのこと


1. それは人々の不安に便乗、瞬く間に広がる。
そもそも人は物事を学ぶ上で、良いことより悪いことを優先して記憶する性質をもっているそうです。このことを踏まえ、ネットデマ発信者たちは人々の感情を巧みに利用し、ソーシャルメディアでシェアさせるよう仕向けているのです。こうして、フェイクニュースは正しいニュースと比べ、最速6倍のスピードで拡散されることになるのです!

 

2. それはソーシャルメディアで増殖、数十億人が目にする。
ソーシャルメディアにかける時間は長ければ長いほど、これらSNSを運営するネット企業の利益アップにつながります。ショッキングな画像や過激なコンテンツの方が注目度が高いため、ネット企業は自社サイトにこうしたコンテンツを表示するよう設定します。こうして、数十億人が目にするコンテンツが出来上がるのです。1日あたり大手新聞社が数百万部を販売するのに対し、Facebookのニュースは1日で10億人以上に伝わります。

 

3. それは兵器として利用される。
ブラジルから中国に至るまで、権威主義的な指導者たちは、長年にわたる分割統治に「偽情報」という最新兵器を取り入れています。けれど中でもひときわ目立つのはロシアです。ロシアの巨大な「トロール(ネットの荒らし)工場」は多数の人員を雇用、数千万ものフェイクアカウントを作らせた上、偽情報を大量拡散しました。ロシアのプロパガンダメディアといわれる「RT」のYouTubeチャンネルの視聴回数はおよそ20億万回、同サイト内で最高視聴率を稼ぐニュースチャンネルのひとつとなったのです!

 

4. それは暴力を煽り、民主主義を損なう。
インドやブラジルでは、ネットデマを信じ込んだ民衆が暴徒化し、殺人に発展する事件が起きています。またミャンマーでは、偽情報をきっかけに「民族浄化」を煽る残忍な暴力が拡大しました。その影響は、政治にも有害な影響をもたらしています。ボルソナロ大統領やトランプ大統領の当選もブレグジット(英国のEU離脱)も、フェイクニュースがその追い風となったのです。さらに偽情報は、EUをはじめとした民主主義を尊重する機関や政治家、また主流メディアへの信頼を失墜させ、反体制的でワンマン的な指導者の台頭を許す土台を提供しているのです。偽情報のせいで、ソーシャルメディアはもはや民主主義にとっての脅威となってしまいました。

 

5. それはわたしたち全員の問題。
人々を分断し社会に亀裂を生み出すことをもくろむ、こうした戦略の標的となっているのは、わたしたち全員です。政治的立場にかかわらず、一人の例外もありません。例えば米国では、黒人への暴力に抗議する「ブラック・ライブズ・マター」の公式ページよりも、ロシアのトロール団が作り上げた、黒人の権利擁護を装った偽のページの方が、より多くのフォロワーを集めていたのです。「自分はフェイクになんか引っかからない」つもりでも、教養ある人もフェイクニュースを信じ、また65歳以上の人々はこれらをより拡散する傾向にあることが、調査によって明らかになりました。

 

 


偽情報から身を守るための5つの提案


1. 怪しい情報を目にしたら、報告を!
まずはインターネット上で目にするもの全てを鵜呑みにしないようにしましょう。選挙の候補者に関する、情報源のわからないショッキングな情報がFacebookに投稿されていたら、すぐに信じてはいけません!信頼できる情報源にて事実を確かめた上で、「デマかもしれない」と思ったら、ぜひサイト運営会社やファクトチェック機関などにご報告ください。

 

2. 主流メディアに目を通す。
ネット上の正体不明の人物よりも、倫理規範を守って運営する既存の主流メディアの方がはるかに信頼できます。主流メディアに欠陥がないわけではありませんが、事実関係の調査はしていますし、何かあった場合、その責任を問うことも可能です。ジャーナリズムがしっかりとした、質の高い新聞を購読することも、今わたしたち市民にできる、もっとも有効な対策のひとつです。

 

3. ソーシャルメディアに対策を促すキャンペーンに参加する。
vaazは、ソーシャルメディアに蔓延する偽情報への対策をテック大手に求める、シンプルかつ効果的な計画を策定しました。フェイクニュースが表示されたユーザー全員に対し、独立機関による事実確認をもとにした訂正記事を配信させるのです。この対策を求めるキャンペーンに、ぜひご参加ください。

 

4. 民主主義をあきらめない!
ネット上の荒らし(トロール)の目的は、不信感を増幅し、人々が民主主義に背を向けるよう仕向けることです。それによって、狂信的な過激派が勢力を拡大できるからです。わたしたちは選挙に投票した上、家族や友人たちにも投票を促し、また選出された議員にはその責任を果たすよう働きかけていく必要があります。

 

5. 人間への希望を決して失わない。
ネットデマや偽情報は不安につけこみ、誰にでもある負の感情に訴えかけることで、人々を怒り、あるいは諦め混じりの無関心へと駆り立てるのです。けれどもし、異なる考えの人々に思いやりをもって耳を傾け、一緒に考えることをあきらめずに議論をすることができれば、お互いの違いを乗り越え、つながり合うことができるはずです。不安による思い込みよりもずっと、わたしたちはお互いの共通点を見つけられる。そう信じて行動すれば、きっと素晴らしい社会を築いていけるはずです。

 

 

偽情報は、大量虐殺を煽るため利用される

 

ミャンマーの少数民族ロヒンギャ族をめぐる、憎悪に満ちたウソの情報がネット上で拡散されました。「ロヒンギャ族は人肉を食べる」という虚偽投稿(上記画像もそのひとつ)は、軍や反イスラム教団体が民族浄化を正当化するため利用されるようになりました。多数のロヒンギャ族の人々が政府軍によって虐殺され、女性たちはレイプされ、家々は焼き払われました。ついには国連が「ジェノサイド(大量虐殺)」であると公式に宣言する事態に至ったのです。

フェイクニュースは、移民をはじめとした集団全体を攻撃するため利用される

 

移民がパトカーを破壊するこの動画は、およそ1000万人が視聴しました。問題は、これが実は映画の一コマで、何年も前に偽情報であることが証明された動画だったことです!それでもなお、イタリアをはじめとした欧州各国の極右グループはこの動画を拡散し続けました。つい数週間前にもシェアされています。動画の拡散に対しFacebookは対策を取らず、その間にも移民の人々への疑いの目、敵意、憎悪はますます高まりました。

偽情報は、恐怖心と怒りの感情をかき立てるため利用される

 

フランスでは、俳優のジェラール・ランヴァン氏による、マクロン政権を批判するメッセージが25万回以上もシェアされました。ところがこれもフェイクであることが判明、ランヴァン氏本人がなりすまし被害にあったと申し出たのです。これは、政府への不信感を植え付けるために偽情報が利用された実例であり、偽情報が民主主義にとって大きな脅威であることを示しています。

 

 

関連情報(英語のみ):

ユーザー1人がFacebookに1分間費やすと、Facebookにはどの程度の利益が入るのか(Who targets me?)
https://whotargets.me/en/much-facebook-makes-per-us…-facebook/

 

ミュラー特別検察官の捜査報告書に関連し、YouTubeがロシアメディアをおすすめ動画に数十万回提案 - 監視団報告(The Washington Post)
https://www.washingtonpost.com/technology/2019/04/2…ab110e3384

 

ブラジル:Facebookに拡散されたデマを信じた群衆が暴徒化、女性を殺害(Global Voices)
https://globalvoices.org/2014/05/27/how-an-internet…de-jesus//

 

救世主から抑圧者へ:ソーシャルメディアから民主主義を守ることは可能か?(Forbes)
https://www.forbes.com/sites/kalevleetaru/2019/04/2…4767e42365

 

ソーシャルメディアは内側から民主主義を崩壊させる(Vox)
https://www.vox.com/policy-and-politics/2019/1/22/1…n-populism

 

普通のソーシャルメディア・ユーザーたちは、いかにして現実世界の過激派になるのか(The New York Times)
https://www.nytimes.com/2018/04/25/world/asia/faceb…emism.html

 

教養ある人の方がフェイクニュースを信じるわけ(The Guardian)
https://www.theguardian.com/books/2019/apr/01/why-s…-fake-news

 

信頼できるジャーナリズムをどう見極め、サポートするか(Highlighting Generosity)
https://medium.com/highlighting-generosity/how-to-f…7769f176cf


閲覧数623 カテゴリパソコン、インターネット コメント6 投稿日時2019/05/19 10:45
公開範囲外部公開
コメント(6)
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  • 2019/05/22 13:31
    > 偽情報から身を守るための5つの提案

    福島にはいまだ放射能が蔓延してる
    福島では被曝でガン患者が増加している

    例えばこういうのは「5つの提案」から偽情報と判断しますか?
    次項有
  • 2019/05/23 00:53
    > かーりーさん

    いいえ。

    結局、個人の情報リテラシーが問われるんですかねぇ~
    次項有
  • 2019/05/19 15:25
    zosanさん
    偽情報を簡単に信用してしまう人、既存のメディアより得体のしれないメディアを信用してしまう人・・・、多いですね。
    気を付けたいと思います。
    次項有
  • 2019/05/19 18:01
    > zosanさん

    既存のマスメディアも信用出来なくなりましたからねぇ~
    次項有
  • 2019/05/19 12:32
    > ジーメンさん

    瞬間湯沸かし器(古いなぁ~~~)のような私は
    安易にシェアしないように自戒の為にシェアしました。
    次項有
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