またひとり、信頼する友人が地域づくり実践者のハートを刺激する人物を、ひょこむを通じて紹介してくれた。神奈川県に住む彼女が、大阪に住む男性を、彼の仕事の場でもある兵庫県の私に「きっと仕事で共感しあえるはずだ」と思って、「トモダチ紹介」してくれたのだ。 ひょこむをはじめて1年あまりの間に、彼女に限らずこれまで何人の友人達が何人への新たな紐帯をつなぐきっかけづくりをしてくれたことだろう。そしてそのネットワークのパスは、つながりから絆と成長し、さらにその先にあるノード(友人)にまで確実に広がっている。 「人脈(友人)は大切にしなさい!」 誰からというわけではなく、いつからかも覚えていないが、きっと誰もが小さな頃から繰り返し言い聞かされてきた言葉に違いない。そして「大切にする」ということを自分だけのものにすると考えて、自分のネットワークは大切に秘匿・私有し、他人のネットワークは遠慮無く利用するという人も少なくなかったと思う。そのような人が結果として、良いネットワークに恵まれないこともまた常であったろう。 彼女が彼を私に紹介したところで、彼女に特段のメリットがあるわけではない。彼女の動機は、「このふたりをつなげば、何か新たな化学反応が起こるかも」という直感と、その社会的効果にあるのだろう。本来は自分のために使うのだと思われている「大切な人脈」を、他者のためや社会のためにという考えの下で、コネクタ(仲人)としての役割を担っているのである。 信頼出来る人脈が新たな人脈を生み出し、そこで発生するコラボレーションが、また新たな人脈をつなぐ。そしてさらにまるで効果がフィードバックしていくかのように、彼女との信頼関係が深くなる。おそらくリアルの社会では時間をかけてゆっくりと進む人脈づくりのプロセスが、地域SNSという安心で安全で便利な信頼空間の仲介によって、非常に速いスピードで進行しているに違いない。 大切な人脈をより豊かに育てるためには、信頼出来るコネクタとつながることができる信頼性の高いコネクタになること。まず自分から少しずつ人脈をオープンにしていくことから始まるのだろう。 |