京阪電車に乗って京都へ向かいました。いつもは東福寺駅でJRに乗り換えて京都駅まで行き、東本願寺まで歩いてシャトルバス(無料)に乗るのですが、昨日はうっかり乗り過ごしてしまったので、次の七条駅で降りて東本願寺まで歩くことにしました。 鴨川べりに出て七条大橋の上流に架かる橋を渡りました。《何という橋やろ》と思って親柱を見ると、「正面橋」と彫られていました。東にある豊国神社(豊臣秀吉を祀る)の正面にあたるところから名付けられたものと思われますが、京都らしい命名です。
橋を渡って少し行くと、右側に古めかしい洋館がありました。一部修復した跡がありますが、大正から昭和初期の建物と思われます。 玄関脇の銘板を見ると「かるた・トランプ 製造元 山内任天堂」と書いてあります。「トランプ」を除いて全て右横書きになっていて、時代を感じさせる表札です。後で調べてみると、ここは任天堂の旧本社のようですが、現在は何に使われているのでしょうか。 横道を北へ入ると、背後の建物がなかなか面白い。正面の建物と同じタイル張りの洋館ですが、棟の先端に鬼瓦が取り付けてあり、瓦屋根の櫓のようなものが載っています。塀も変わっていて、本体は洋風のタイル張りですが、その上に瓦葺の屋根が載っています。まさに絵に描いたような「和洋折衷」です。
これは近代京都の産業遺産と言える建造物ですが、京都の街を歩いていると随所に歴史的なものに出会えるので、歩くのが楽しくなります。 |