炭素は四本の手で化合物を作っています。
生物はほとんどこの化合物です。
シリコンも同じような化合物を作りますが、
どうも生体とは合わないようです。豊胸術
などでも。
自然はもっとも効果的に結合しているんですね。
【連載】ひょこむ的SNS活性化法-ネット桃源郷(7) 実証的に社会ネットワークの“小ささ”を明らかにしようとしたのが社会心理学者スタンリー・ミルグラムである。「スモールワールド」という現象は、ミルグラムが1967年にPsychology Today誌に『The small world problem』という論文によって提唱した「6次の隔たり(Six Degrees of Separation)」という概念から発展している。この概念は、社会において人間同士がどのように結ばれているのかを明らかにするもので、「6人の共通の知人の連鎖を介せば世界中のすべての人間と間接的な知人関係を結べる」という考え方。以前から少ない知り合い関係の連鎖で(つまり少ないホップで)世界中の人間すべてと間接的な友人関係を結べるのではないかといわれてきたが、これを実際に実験で試したのがミルグラムである。 ミルグラムは、カンザス州およびネブラスカ州の住人の中から無作為に抽出した300人に手紙を渡し、直接面識のないマサチューセッツ州ボストンの受取人まで届けるよう依頼した。このとき、受取人の正確な住所は与えられず、郵便ではなく知人(ファーストネームで呼ぶような親しい人)経由で転送するように指示し、何人の仲介者が必要かを調べた。最終的には、42通の手紙がボストンの友人のもとに届いた。なかには10ほどのリンクを必要としたものもあったが、結果としてリンクの平均値は5.5であった。すなわち6人以下でつながっていたわけである。 1994年1月、ジョン・スチュワート・ショーという有名トーク番組で、オールブライト・カレッジの三人の大学生がケヴィン・ベーコン(Kaven Bacon)と共演し、名前を挙げられた俳優をみんなベーコンにつないでみせるという妙技で視聴者を引きつけた。多くの映画に出演しているベーコンは、数多くの俳優たちと共演していることから、ハリウッドの俳優は誰もが平均して二つか三つのリンクでベーコンとつながる点に、彼らは気づいていたのである。つまり「世界は6人でも、ハリウッドは3人で繋がっていた」わけだ。 ベーコン本人をベーコン数0として、ベーコンと直接共演したことのある俳優は1となる。その俳優と共演していると2になり、遠くなる毎にベーコン数は1ずつ増える。俳優と映画についての詳細な情報を提供しているインターネット・ムービー・データベースに登録されている俳優リストから得られたベーコン数の分布は、1が1,806人、2が145,024人、3が395,126人、4が95,497人、5が7,451人、6が933人、7が106人、8が1人となっている。これによりベーコン数の平均値は、2.946となり「六次の隔たり」を越えて、ほぼ3ステップで接続されていることとなる。このように密度の濃いネットワークでは「六次の隔たり」は容易に達成される。またリンク数が1桁の俳優が41%もいるのに対して、ごく少数の俳優は十をはるかに越えるリンクを持っている。すなわちこのネットワークでは平均が通用しておらず、多くのリンクを持つものがハブとして機能し、他の俳優たちをベーコンに近づけるのに役立っていることがわかる。 ベーコン数と同じ考え方で、著名な数学者であるポール・エルデシュとの共著論文の距離を示す「エルデシュ数」という概念もある。エルデシュは生涯、千五百編あまりの論文を発表しているが、そのうち五〇七編は共著である。エルデシュと共著論文をもつ者はエルデシュ数1。エルデシュの共著者と共著論文をもつ者はエルデシュ数2と続く。科学界は高度に相互連結されたネットワークで、科学者たちは共著論文によって強い絆でリンクされており、ネットワークサイズも小さい。数学者のネットワークはきわめて高度にクラスターされていたのである。 以上の先行研究から見て、地域は3人よりも大きく6人よりも小さなステップで接続しているであろうということは容易に思いつく。これが「地域は4人で繋がっている(Four degrees of separation in local community)」という、こたつの仮説(笑)である。しかし、現実の生活感の中で地域内の人々が4人で繋がっているという実感はない。この理由は、「本来は繋がっているはずの人材がリンクされていない」ことにあるのではないか。その人材とはどんな人なのか。地域SNSという新しい仕組みが、少しずつその謎を明らかにしつつある。 |