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2020年09月27日(日) 

大分昔のことになるが、エルヴィス・プレスリーのヒット曲「愛さずにはいられない」(あるいは「好きになれずにいられない」)を初めて聞いたとき、《これはどっかで聴いたことのあるメロディーやなぁ。》と思った。

https://www.youtube.com/watch?v=5V430M59Yn8

しかし、その「聴いたことのある」曲が分からない。僕が聴いたことのある曲だからクラシックに違いないのだが、どうしても思い出せず数十年が過ぎ、そのことも忘れていた。

ところが、数日前にラジオを聴いていたら、たまたまプレスリーの特集番組をやっていて、その中でこの曲が流れてきたのである。

それで、本気になって「聴いたことのある」曲を特定しようと思い、プレスリーの歌の題名にある「愛」という文字を頼りに探すことにした。

無数にある「愛」という文字の付いた曲で、先ず思い浮かんだのはクライスラーの「愛の喜び」と「愛の悲しみ」である。しかし、この2曲の中にはプレスリーの歌にあるメロディーはない。次に頭に浮かんだのがエルガーの「愛のあいさつ」であるが、これも違う。

しかしインターネットというのは便利なもので、いろいろ検索しているうちに マルティーニの「愛の喜び」という曲があるのが見つかり、聴いてみたら探していた曲がこれであることが分かった。

https://www.youtube.com/watch?v=vSZa6x5x9-k

https://www.youtube.com/watch?v=8fDyNNLJ-lc

https://www.youtube.com/watch?v=Lc6V-BFE4Ac

この曲を聴いていると、これが「愛さずにはいられない」の「原曲」であることはほぼ間違いないと思われる。

 

さて作曲者の マルティーニ であるが、フランスの作曲家 Jean Paul Egide Martini(ジャン・ポール)の作とするものと、有名なイタリアの音楽家で少年時代のモーツァルトも教えを受けたと言われる Giovanni Battista Martini(ジョヴァンニ) の作とするものの2つがある。 Jean Paul は1741年生れ、 Giovanni は1706年生れだから音楽史的には同時代と言ってよいが、この歌はフランス風と言うよりイタリア風の感じが強いし、イタリア語の歌詞で歌われることが圧倒的に多いことから、僕は Giovanni の作品ではないかと思う。

しかしそんなことはどうでもよい。喜ぶべきことは、18世紀に作られたこの美しい曲を、いま我々が聴くことができるということである。たぶん(僕の推量だが)プレスリーもこの曲を聴いて美しい曲だと思ったはずで、それをアメリカ風にアレンジしたものを自分の持ち歌にしたのであろう。さすがはプレスリーだ。


閲覧数377 カテゴリ連載読物 コメント2 投稿日時2020/09/27 14:46
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