戦中・戦後に幼児期を過ごした人は分かると思いますが、当時は物資不足が甚だしく、特に食料事情は逼迫していましたから、「食べものを粗末にしたらバチが当たるで!」と、母親からしょっちゅう言われていました。 昭和30年代になると徐々に食糧事情はよくなっていき、それとともにこの言葉も聞かれなくなりましたが、「食べ物を粗末にしたらアカン」という幼児期の躾けは、70年経った今も僕の体質の一部となって残っています。
下の写真は、4日前の「雑煮」に使った金時人参の切れ端です。切れ端と言っても型抜きしたものと同じくらいの量があります。これを捨てたら、それこそ「バチ」が当たるので、とりあえず茹でて残しておきました。
今日は「おから」を炊くつもりだったので、この切れ端を具の一つとして使いました。 なぜ「おから」なのか、それは数日前に食べた「カワハギの煮付け」の煮汁を残しておいたからで、これと椎茸の戻し汁(これも捨てたらアカン。)で炊いた「おから」は、僕の味覚では最高に美味しいと思うのです。
使ったおからは100g、金時人参のほかに入れた具は、鶏の胸肉、椎茸、牛蒡、筍、こんにゃく、青葱で、計7種類の具だくさんになりました。 |