真夏日が3日続いたので、そろそろ疲労が溜まるころだろうと思って、ちょっと高いけど鰻を買いました。 歳をとると身体的な衰えが目立つようになります。感覚の衰えもその一つで、「暑さを感じ難くなる」というのはよく言われることですが、疲労感も感じ難くなっていて、知らず知らずのうちに疲労が蓄積して俗に言う「夏バテ」状態になり、これからの時期に最も怖い「熱中症」にも罹りやすくなるのではないかと思うのです。 というわけで、冒頭に書いたように鰻を食べて栄養を付けようと思ったのです。
「夏バテに鰻を食べるとよい」というのが栄養学的にどうなのかは僕には分かりませんが、昔から言われていることで、古くは奈良時代の歌人で万葉集の編者である大伴家持が『石麻呂に吾れもの申す 夏痩せに よしといふものそ むなぎ(鰻)とり食(め)せ』という歌を詠んでいます。(この石麻呂というのは、僕のように痩せた男だったようです。) 奈良時代のことで、当然「経験則」に基づくものですが、それが1,200年以上経った現代まで続いているということは、十分に信用してよいものだと思います。
昨日買った鰻はそれほど大きなものではなかったので、1匹を二人で分けるとこの程度になりましたが、軟らかくて臭みのない美味しい鰻でした。 鰻は蒸篭で数分間温め、2日前に甘酢に浸けておいた茗荷を添えました。
鰻のほかに「オクラのおかか醤油」と「漬け鮪の山かけ」の二品を用意しました。 どちらも トロトロ、ヌルヌル、ズルズル、ネバネバ、などと表現される食感で、こういうものも夏バテによいと言われますが、これには?マークをつけておきます。(笑) とは言え、食欲が減退する暑いときには食べやすく、食が進むので、結果的に体にはよいと言えるでしょう。 |