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2021年10月14日(木) 

わが家にこんな郵便物が届きました。

 

封筒のオモテ面に「パーソントリップ調査」と書かれています。

懐かしいなぁ・・・。 まだやってたんやねぇ。 (^^)

僕がパーソントリップ調査のことを知ったのは30代のころだったから、今から40年以上も前になります。

そのころの僕は、大阪市で道路計画の仕事をしていたのですが、計画している道路の交通量がどれくらいになるかを推計することも重要な作業で、そのための資料として「OD調査」という交通実態調査のデータを利用していました。「ОⅮ」というのは origin(出発地)と destination(目的地)のイニシャルを取ったもので、この調査は「自動車がどこからどこへ移動しているか」を把握するものです。そんな中で知ったパーソントリップ調査は、交通の動きを把握するという目的ではОⅮ調査と同じですが、調査対象が「自動車」ではなく「人」であることに、新鮮な驚きを感じたことを覚えています。

 

ではパーソントリップ調査とはどういうものなのか、国土交通省のHPには次のように書かれています。

 パーソントリップ調査は、都市における人の移動に着目した調査です。調査は、世帯や個人属性に関する情報と1日の移動をセットで尋ねることで、「どのような人が、どのような目的で、どこから どこへ、どのような時間帯に、どのような交通手段で」移動しているかを把握することができます。その名の通り、「人(パーソン)」に着目しているため、一つの交通手段だけでなく、公共交通、自動車、自転車、徒歩といった交通手段の乗り継ぎ状況を捉えることができます。

 

この調査は、都市圏単位で行われること、居住者全員ではなく無作為に抽出した人を対象にしたサンプリング調査であるところが「国勢調査」と異なります。

なお、近年(平成以降)になって、都市圏以外の地域を含めたパーソントリップ調査「全国都市交通特性調査」というものも行われており、これと組み合わせることによって利用範囲は更に広がるものと思われます。

 

パーソントリップ調査は、僕が仕事で利用していたころに比べると調査項目も増えているだろうから、近年著しい自然環境、社会環境の変化(地球温暖化、自然災害の多発、働き方の多様化など)に対応した総合的なインフラ整備(道路や鉄道といった交通、災害・防災、観光などの地域活性化、地球環境対策等)に、この調査結果が大いに利用されることでしょう。

そういうわけで、もしこの調査対象者に選ばれて(僕もその一人ですが)上のような郵便物が届いたら、ゴミ箱へ入れずに必ず回答していただきたいと思うものです。これは一介の「土木屋」として、長年都市行政の一端に携わってきた僕の気持です。

インターネットでの回答もできるので、そんなに手間はかかりませんよ。 (^_^)


閲覧数310 カテゴリ連載読物 コメント4 投稿日時2021/10/14 07:30
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定年退職して20年経ちましたが、40年やってきた土木屋の根性は未だ…
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