遠く穴居生活を思い浮かべてください。外敵の侵入を防ぐため 洞窟の入り口には火が焚かれ、奥の暗闇をほのかに照らすのも 夜の冷え込みを和らげるのも焚き火に頼っていた頃のことを。 岩のくぼみに置いたり出っ張りにぶら下げたりした獣の肉や木の実が 香ばしく変化するのに気づくのはたやすいこと。太古から意図的に燻製が 行われたであろうし暖炉や囲炉裏の時代を経て蛍光灯と電子レンジの時代 においても燻製はすたれず、むしろ盛んになってるのではと思います。 ということで私も一昨年あたりから燻しの世界に足を踏み入れました。 なかなか奥が深そうでまだまだ試行錯誤するつもりでやっています。 やりだすとアライグマならぬイブシグマの態で何でも燻します。 昨日は豚のスペアリブと手羽元、今日はモモ肉とカズノコを燻してます。 従来は飽和食塩水に漬け込んでから塩抜きしていたのですが今回からは 豚は薄く味をつけた泡盛、鶏はやはり薄味のブランデーに3日漬け込みました。 アルコール度数を高くしたのは食材のいたみを避けている心算なのです。 電子レンジの弱で中心まで熱を通してから燻し工程に入りました。 平均温度40度で10時間掛けて出来上がったのが写真の燻製です。 味も香りも抜群の出来です。 |