朝、いつものようにひょこむを覗いていたら、突然電話のベルが鳴った。（電話はいつも突然かかるものだが）

ケータイを持つようになってから、固定電話にかかってくるのはセールスばかりだ。マンション、お墓、葬儀場、投資、屋根の点検、オール電化等々、どれもうちには用はない。用がないだけにウルサイ。ひどいときは風呂に入っているときにベルが鳴ったので、何事かと濡れた体で出て行ったらセールス、本当に腹が立つ。でもこんなに朝早くセールスの電話がかかってくるはずはない。

出てみると、小学校時代の同級生だった女友達だ。低いアルトの声で 《６日に演奏会があるから聴きに来てくれ》 と言う。彼女はこの歳になっても素人合唱団で活躍している。（女は元気やなー）

《12月やなー》 と思う。年末になると、やたらと合唱の入った演奏会が多い。第九を年末にやる慣わしができてからだと思うが、こんなことは日本だけだという。それで、また第九かな、それなら理由をつけて断ろうと思っていたら、バッハのヨハネ受難曲だと言う。それなら聴きにいこうということになった。

12月は何かと気ぜわしい。年賀状のデザインを考えねばならぬ、カレンダーも印刷せんといかん、おせち料理は作ろか作らんとこか、灯油はいつごろ頼んだらええやろか、ああ忙しい忙しい！！