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2022年04月17日(日) 
昨日出来たばかりのカブキの私家版「タンゴ人名鑑」によると、4月17日生まれのアーティストはホルヘ・ルートマン(Jorge Rutman)一人だけです。1945年にCABAの南西に隣接するLanús市で生まれ存命中です。バンドネオンもピアノも弾けて編曲を行い楽団指揮者ですが作品はありません。
https://www.todotango.com/creadores/ficha/4441/Jorge-Rutman

最近人気のアルゼンチンの女声歌手ガブリエラ・ラバージェ(Gabriela Lavalle)のタンゴアルバム作りにルートマンが協力した中から本日のタンゴを選びました。「どんなタンゴを歌うべきか(Qué Tango Hay Que Cantar)」です。「どんなタンゴを採り上げるか」と探すカブキにもピッタリだと思ったのです。
https://www.youtube.com/watch?v=qk-tTnUXTuM
歌詞と拙訳を以下で見ながら聴いてください。


ラバージェは本格タンゴ歌手ではないゆえか今イチタンゴ味に欠けるのでお耳直しに2年半前に故人となったこの曲の作者カチョとラウール・ラビエの掛け合いライブで聴いてください。ラビエもカチョに比べてややタンゴ味が薄いと思うのですが如何ですか。
https://youtu.be/pRedi-U_Sqg

本日誕生日のルートマンに戻って、本格タンゴ女声歌手ロクサナ・フォンターン(Roxana Fontán)の「マレーナ」を聴いてください。この歌は「本日のタンゴ」初回(2007.11.01)のテーマ曲で、当時始まったばかりのユーチューブの紹介も兼ねてましたが満足な音源が無かったのを想い出します。往時の拙訳も再掲しておきます。
https://youtu.be/pTTRyMe6LbU

マレーナ

マレーナはタンゴを唄う 誰も唄わなかった風に
詩の行毎に彼女の心をこめて 
界隈の草にまで彼女の声を薫らせる
マレーナはバンドネオンの苦痛を引きずる
おそらく遠く幼いときに彼女のひばりの声は
袋小路のその暗闇のトーンを、あるいはたぶん
酒に悲しみを混ぜながら飲んでいたときに、
ただ名を呼んでいたあのロマンスを掴んだのか
マレーナはタンゴを唄う日陰の声で
マレーナはバンドネオンの苦悩を引きずる

君の唄は最後の出逢いの冷たさを漂わす
君の唄は想い出の塩を苦くする
私は知らない 君の声が知られざる苦痛の結果なのか
ただ私は知っている君のタンゴの響きに、マレーナよ
とても好いものを感じられることを
私にくらべてずっと好いものを

忘却のような暗闇の君の瞳
恨みに締まった君の唇
寒さに身を寄せ合う二羽の鳩のような両手
君の雰囲気はバンドネオンの血
君のタンゴは家々の戸口が
すべて閉ざされて、路地の泥の上を
行き惑う見捨てられた幼子達
そして歌の妖怪達が吼える
マレーナは唄うつぶれた声で
マレーナはバンドネオンの苦悩を引きずる

閲覧数369 カテゴリ本日のタンゴ コメント3 投稿日時2022/04/17 02:22
公開範囲外部公開
コメント(3)
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  • 2022/04/17 12:24
    るみ子さん
    私家版「タンゴ人名鑑」ですか、凄い!! すでに発刊されたのですか?
    歌の意味が知りたい駆け出しタンゴファンとしては、タンゴカブキさん訳の「タンゴ歌曲集」も1冊の本にして発刊してほしいです。
    次項有
  • 2022/04/17 18:39
    るみ子さん
    タンゴ人名鑑のエクセルファイル見つけました。すでに公開されていたのですね。このサイトに入った初心者なので、やっと見つけました。他にも情報量が実に多くてワクワクです。
     これから色々探検したいと思います。
    次項有
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