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2008年02月03日(日) 
 吟遊詩人と訳されることも多いのですがアルゼンチンやウルグアイなど南部に
根付いた文化です。現代のようにマスコミがなかった頃にはパジャドールが旅を
しながら地方を巡り情報を集めまた情報を歌に乗せ伝えてました。牛の輸送など
のアルバイトをすることもあったでしょう。そしてパジャドール同士が行き会ったら
即興歌問答をたたかわせました。テーマの提示や相手の問いかけに即興で詞
をつくり歌い、詰まったら勿論負けで聴衆も掛け声や拍手でたたかいぶりを讃え
ました。作詞も歌も上手くパジャでも成績の良いパジャドールは皆の尊敬を集め
南米全土に名声を轟かせました。

偉大なパジャドールのひとりガビノ・エセイサは空の玄関、ブエノス・アイレスの
国際空港の名前になっています。彼は1858年2月3日にサンテルモ区で生ま
れ1916年にフローレス区で亡くなってます。

本日のタンゴは、パジャドールが登場するタンゴの中から”La uruguayita Lucía 
ウルグワジータ ルシア / ウルグアイ娘ルシア”を選び出しました。ではエンリケ
・カンポスの歌でTodotangoから聴いてください。

http://www.todotango.com/spanish/download/player.as…tra&id=731

訳詩は「ゴタンの中庭」
http://www.kitanoit.com/~gotan89/cgi/gotan.cgi?act=…&title=940
でご覧ください。

なおこの歌の訳詩が表示されたページで、上方にある「ジャンルで検索」ボタンを
クリックしてみてください。右方に「パジャドル」の一群があらわれますのでこれらの
歌詞を見てパジャドールを理解する助けとなさってください。このジャンルはタンゴ
カブキから探戈楽人さまにお願いして最近設定してもらいました。

パジャドールの伝統は消えず続いており、Youtubeで検索すると150件あまり出て
きます。例えばこれはホセ・クルベロというパジャドルが”ホセ・エルナンデス博物館
によせて”と題して即興詞を披露しているところです。

http://www.youtube.com/watch?v=g4BfOyvZGXc

パジャドール同士のパジャではないのですが、ラッペロとの掛け合いが載ってます。
アップした人はコメントで「誇り高きパジャドールに対しスペイン語でのラッパー達は
恥ずかしいくらいにそぐわない」とパジャドールに軍配を挙げてます。

http://www.youtube.com/watch?v=BUxcMOQx-D4




閲覧数9,172 カテゴリ本日のタンゴ コメント9 投稿日時2008/02/03 01:38
公開範囲外部公開
コメント(9)
時系列表示返信表示日付順
  • 2008/02/05 20:27
    tococinoさん
    この日記を見て、何年か前に古本で買った、高野太郎さんの書いた”大草原の吟遊詩人”と言う本を思い出して、読み直しています。

    次項有
  • 2008/02/05 21:55
    tococinoさん

     面白そうな本を手に入れられたのですね。
    中身についてまた教えてくださいね。
    草原やガウチョと関係が深そうですね。
    YoutubeでPayadaで検索するとさらに
    190件くらいヒットしました。好いのがあればまた知らせます。

    次項有
  • 2008/02/06 08:37
    tococinoさん
    今月の神戸の時に持っていきます。
    次項有
  • 2008/02/06 08:52
    tococinoさん

     ありがとうございます。お借りします。
    Payadaで検索したところ、ずっと下位にGauchoの
    絵や写真と共に語りが入るのがありました。
    http://www.youtube.com/watch?v=m8vZnIFgmqg
    勇壮なDomaの様子も見れます。1分10秒あたりから
    10秒程出てくるのは草原の案内人El baqueano だと
    思います。
    次項有
  • 2009/10/21 07:35
    Bohemioさん
    カブキさん、パジャドールはガルデルに影響を与えた人達ですね。“La uruguayita Lucia"ガルデルもレパートリにしてりますね。ゴジャネチェもよいです。
    次項有
  • 2009/10/21 09:00
    > Bohemioさん
     ガルデルはデビューする前にウルグアイあたりまで旅をしていますね。それ以来パジャドールたちと親交が続いたようですね。タンゴは普遍的な詞で繰り返し歌うのに対し、パジャは即興詩でその場限りの歌ですが鋭く洞察するという点で共通していると思います。
    次項有
  • 2009/11/09 07:55
    El Bohemioさん
    > タンゴカブキさん
    ガルデルはウルグアイ生れですもの、ですから幼年時代タクアレンボー、モンテビデオでパジャドールに歌とギターを手ほどきを受けています。現代でも彼等は何処かで活躍しているでしょう。もう、10年位前にボゴタの安レストランにはいてきたギターを抱えいきなりパジャドール風に堂々と奏でたギターと歌の技巧には唖然としました。唖然として歌がどんなテーマなど記憶にならないほどボーとしていました。パジャドールそのものでした。
    次項有
  • 2009/11/11 22:45
    > El Bohemioさん
    ガルデルがウルグアイ生まれかフランス生まれは別にしていわゆるオリージャスの中で育ったことは間違いなく、当然伝統文化パジャを学んだでしょうね。でも好い経験をなさいましたねパジャドールの歌うのを真近で聴いたなんて。さぞ迫力があったことでしょう。
    次項有
  • 2014/09/08 09:42
    間違いでした「ガビノ・エセイサは空の玄関、ブエノス・アイレスの国際空港の名前」というのは。エセイサという名は空港がエセイサ市(ブエノスアイレス市の南西約35Km)に建設されたためです。エセイサ市はガビノの生まれる100年近く前にこの地にやって来て大家族をなした人物エロニモ・エセイサに因んだものです。空港の正式名はミニストロ・ピスタリーニ国際空港と言いますが”エセイサ”のほうが通りがよく正式名のほうを聞くと「エッ、それ何処?」と言いたくなります。
    次項有
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