なかなかこれといった特効薬的な物も見つかりませんねー
やはり最後には、地域の輪になるのでしょうか?
出勤前の朝のワイドショー、明るいニュースが少なく、ねじれた意識が生み出す悲惨な事件ばかりが続いています。冗談で「鈴香ちゃんはどこにいったの?」と言いたくなるほど、新しいネタがどんどんと出てきます。一体日本はどうなってしまったのでしょう。そしてどうなっていくのでしょうか? その中で、山口県周南市の徳山工業高等専門学校の研究室で土木建築工学科5年の中谷歩さんが首を絞められて殺害されているのが見つかった事件では、事件後行方不明になっている19歳同級生に逮捕状が出され、解決への糸口が見えてきました。この中で「ミクシィ」が捜査において注目されているのをご存知でしょうか。彼女が事件二日前までに書き残した「日記」や、17名のマイミクが捜査にひとつの手がかりを与えているかも知れません。(もちろん、関係ないことも考えられます) 日本では、まだ25人にひとりの割合でしか(?)使っていないSNSですが、場合によっては大変な事件を引き起こすトリガー(引き金)になることが心配されています。「自己責任」の範囲内で利用する大人の場合は仕方ないとしても、これが未成年、とくに子ども達に与える影響は早晩大きな社会問題になると考えています。 米国では、SNSを利用した犯罪事例が急速増加していて、未成年が被害者や加害者となる事犯も目立ってきています。SNSが持つ優れたネットワークコミュニケーション機能が「諸刃の剣」となり、主たる原因になっていることは間違いありません。本来は「良いツール」として活用されるべき道具も、一部の心なき人物に利用されると「悪魔の杖」となって幼い子ども達に大変な危険を及ぼしているのです。 SNS先進国の米国では、2006年5月に「(通称)マイスペース規制法」が下院に提出され、SNS等のインターネット上のコミュニケーションツールから未成年を遮断することの検討が始まりました。毎月数百万の未成年が新たにSNSに加入している状況を考えると、事態は非常に深刻であると言えます。 SNSは相手の背景にあるつながりが可視化できる分、従来ある出逢い系サイトやツーショットチャットなどとは比較にならないほどコミュニケーションのレベルが高くなっています。実はこれが、偽装された情報に対する警戒感を大幅に低下させているのです。例えば、悪意を持った人物が虚偽の人格で接触を図ってきた際に、それを見分けたり警戒したりすることが非常に困難になってしまうのです。 だからと言って、米国のように情報から遮断するという方法を試みてみても完全に統制できるはずはなく、かといって「自己責任」というむなしい言葉だけで、無防備な未成年をそのまま悪意うごめくネット社会に投げ出すことは、正しい選択であるとは決して思えません。 便利で役立つ道具だからこそ、自分たちの子どもが明日にでも被害者になる可能性がある「すぐそこにある危機」について、私たちは真剣に考えなくてはならないのではないでしょうか。 |