外観は下のURLでのページ上のほうの写真をみてください。左が 蓄音器、右が蝋管です。 http://music.geocities.jp/kobeairi/html/egi.htm 横移動するホーンの先にある薄い金属板には針がついていて、こ の針が回転する蝋管表面に刻まれた溝をたどって振動し、金属板 に振動を伝えて音にするわけです。その音をホーンで大きくして人 がそばで聴くという仕掛けです。記録するのにも同様な機械装置で ホーンから音声を入れて蝋管に溝を刻んだので”プレイヤー:再生 装置”とは云わず”フォノグラフ:音を描くもの=蓄音器”と呼びます。 ではどんな音がでるのか添付のWMAファイルで聴いてみてください。 同じページの下の写真はクレデンザという大きな蓄音器です。これ は回転円盤タイプのいわゆるSPレコードの音を再生する装置です。 電気を使いませんが大きな音が出るので数百人規模のホールでコ ンサートも行われました。豪華な高級器ですが1920年の後半に完 成、間もなく電気式にとって代わられました。この装置でアコーステ ィック録音のレコードを聴いたときにはその素晴らしさに身震いしま した。音というか演奏者達が聴く者の体を包む感覚がするのです。 まだ聴いたことのない方は、是非このページのお店に出向いてみて はいかがでしょう。タンゴのライブもよく催されています。 今日4月9日はガルデル=ラサーノのドゥオが1917年にオデオンで 吹き込みを開始した日です。遡って1912年頃にもコロンビアでの録 音が残って居ます。いずれにしても電気録音が本格化する10年ほど 前のこのとき以来ガルデルは亡くなるまでオデオンと付き合いました。 その最初の吹き込み曲”Cantar eterno カンタール・エテルノ /永久 の歌”が本日のタンゴです。Todotangoの音源で聴いてください。 http://www.todotango.com/spanish/download/player.asp?id=1312 おわかりのようにドゥオを解消したのちなので、ギター伴奏でガルデル だけが歌っています。 ゴタンの庭に訳詩は掲載されてませんが、歌の内容は村娘に「愛して おくれよこんなに愛してるのだから」と繰り返す単調なもので、タンゴの 下敷き的雰囲気がします。原詩は6連ですが、ガルデルがここで歌う のは一部を繰り返したり歌詞を変えたりしながら3連で終わっています。 絶頂期入りのガルデルの声が素晴らしく、繰り返し聞いて飽きません。 |