今日は「昭和の日」ですね。激動の時代と云われるに相応しくこの日の呼
び方は天長節、天皇誕生日、緑の日そして昭和の日と変遷してきました。
昭和は1926年暮に始まりましたが、日本に初めてタンゴのレコードが持ち
込まれたのも1926年のことです。目賀田綱美(ツナヨシあるいはツナミ)男爵
により持ち込まれました。
彼の父種太郎はハーバード法律学校を出て政治家・弁護士・法学者・裁判官
としてまた貴族院議員として活躍し明治40年に男爵位を受けており、母の逸子
は勝海舟の娘という家柄でした。
彼自身の経歴に関しては日本語のサイトが無いため以下はTodotangoにある
”El tango en Japón”という解説記事に拠っています。
綱美は1896年11月17日に生まれ、1920年に外科手術をうけるためにパ
リに行き”光の都”に1926年まで滞在し、キャバレー「エル・ガロン」でタンゴ
の踊りを学び一流の踊り手になりました。帰朝にあたりアルゼンチン演奏家の
吹き込んだタンゴのレコードの数々を持ち帰ったのでした。これらのレコード
のラベルはフランス語で書かれていたので、日本では最初のうちタンゴは仏
蘭西で生まれたものと考えられたそうです。その後東京でダンスを教えるタン
ゴ学校を設立し、アルゼンチンタンゴの踊り方の本も出版しました。
ということで、本日のタンゴに”A lo Magata ア・ロ・メガタ / 目賀田風に”を
選びます。ではまずゴタンの中庭で訳詩を開いてみて
http://www.kitanoit.com/cgi/gotan.cgi?act=dsp&title…%20Megata' 歌はTodotangoで聴いてください。
http://www.todotango.com/spanish/download/player.asp?id=506 1920年のパリ行き理由の外科手術とは本当だったのか、帰国は1926年の
春ですがその秋に父親が亡くなっており、本来はもっとパリに滞在する心算だっ
たかも知れませんね。