大作詞家セレドニオ・フローレスは1896年8月3日、ブエノス・アイレスで生まれました。 最初は商業課程に進みましたが止めて芸術環境研究をするために音楽学校の助手になり バイオリンを学び、さらにのちには美術学校にも籍を置きました。 1914年に新聞社が主催した歌詞コンクールに"Por la pinta(風采を見れば)" という作品で応募し一等賞を得ました。ずっとのちにこの作品はガルデルの目に 留まり彼のギター伴奏のホセ・リカルドと共同で曲がつけられて"Margot マルゴー (女性名)"という題に変えて発表されました。続いてのタンゴ"Mano a mano (五分と五分)"で大成功をおさめ一挙に下町詩人の第一人者となりました。 青年期の始まりに第一次大戦の開戦に出くわし世界恐慌を経て二次大戦の終結を 見届けてのち亡くなりました。この間の詩作はかなりの数で、上記以外にヒット した作品を題名だけ紹介しておきますと Corrientes y Esmeralda(コリエンテスとエズメラルダの交差点), El bulín de la calle Ayacucho(アジャクージョ通りの安部屋), Gorriones(雀達), La mariposa(蝶), Mentira(偽り), Pan(パン), Si se salva el pibe(この子が助かれば), Te odio(お前が憎い), Viejo smoking(古いタキシード) などでしょう。 この中から本日のタンゴとして”Pan パン” を選びます。まずはTodotangoの音源でどうぞ。 http://dev.todotango.com/spanish/las_obras/letra.as…dletra=443 訳詞はここで、ゴタンの中庭へどうぞ。 http://www.kitanoit.com/cgi/gotan.cgi?act=dsp&title=1316 この詞の最後の4行は急に早いテンポでたたみかけてきて憎い表現手法ですね。 |