なぜこんなに溜まるのだろう、プラスチック容器。
根菜や葉物野菜以外の食料品、調理済み食品のほとんどがプラスチック容器に入っているからだ。うちのような2人暮らしの家庭でさえこうだから、家族の多いお宅では相当な量になるはずだ。
缶、ビン、発泡スチロールは、僕の住んでいるまちでも市役所やスーパーなどの販売店で回収してくれるが、その他のプラスチック容器は不燃ゴミとして出さねばならない。そしてそれは埋め立て処理されるのだ。
これだけ大量の廃棄物が毎日毎日排出されるわけだから、埋立地はすぐに満杯になり次の場所を探さねばならない。こうした悩みはどこの自治体でも抱えている問題である。それより困るのは地球環境に及ぼす影響である。いずれ日本の国土は、土に戻らないプラスチックで覆われてしまうだろう。このような社会環境の中で個人ができることといえば、廃棄物を減らすことしかない。
僕は、不燃ごみの嵩を減らすためにプラスチック容器類を小さく切り刻んで出すことにしている (こうすると嵩は1/10くらいになる)。大変な作業だが、これはもう10年以上も続けている。《こんなことをしている人がほかにいるだろうか》、《自分一人でやっていても何の効果もないではないか》 と思いつつ・・・。しかし悲しい性分でやめることができない。
そんなときにいつも思うことだが、なぜこれらのプラスチック容器をリサイクルしないのかということだ。ほとんどの容器の裏には
リサイクルマークがついているのに、である。
これは
有名無実を絵に描いたような現象である。容器製造会社のマスターベーション、もっと言えば
逃げ道のためのマークであると言ってもいいだろう。このマークを制定したのは何のためだったのか。《リサイクル行政を進めていますよ》 と言うための、行政のマスターベーションのためだったのか。たぶん経済産業省だと思うが、産業界の代弁者 (と僕は思っている) に強力な指導は期待できない。と言って、力の弱い環境省にはそれ以上に期待することはできない。われわれ国民は、いったい何を頼りにして生きていけばいいのか、このマークを見るたびに暗澹たる気持ちになるのである。
追記:発泡スチロール以外のプラスチックを、リサイクル資源として回収している自治体があったらお教えいただきたい。