> 夢工房さん
まされるがゆえにかつなり、
おとれるがゆえにまくるなり。
きょうしゃのじゃくしゃをすくわざるをせむといえども、
きょうしゃはなんのど、
なんのてん、
なんのいきにまでじゃくしゃをすくわざるべからざるか。
いつまでぐさのいつまでも、
ただかぎりなくといわば、
きょうしゃはおのれのためにかちて、
たのひとのためにまけざるをえず。
家康の遺訓に「負けて勝つ」というのがありますね。負けるのも大切かと。
今日の『緑雨警語』
優れるが故に勝つなり、劣れるが故に敗くるなり。 強者の弱者を拯はざるを責むと雖も、 強者は何の度、何の點、何の域まで弱者を拯はざる可らざるか。 いつまで艸のいつ迄も、ただ限り無くといはゞ、 強者は己のために勝ちて、他のために敗けざるを得ず。
-『緑雨警語』 (冨山房百科文庫)P25より- |